オンライン音楽サービスのLalaが5月31日に終了する。Appleが同サービスを買収してからわずか5カ月での閉鎖が、Appleが新しい
WebベースのiTunesを立ち上げるのではないかという憶測に火をつけている。
AppleはLalaの「クラウド」技術を使って、会員制サービスをiTunes Music Storeに組み込むのではないかとみられている。このサービス
はテレビ番組や映画などの娯楽コンテンツにも利用される可能性がある。
AppleのiTunes担当広報ジェイソン・ロス氏は、Lala終了後の計画についてコメントを控えた。
4月30日にLalaのサイトに掲載された告知には、料金を前払いしたがまだ曲をダウンロードしていないユーザーには、現金かiTunes
クレジットの形で返金すると書かれている。
iTunesは主にデスクトップアプリケーションとして利用されているが、Lala、Rhapsody、Spotifyなど、ユーザーがどこからでもネット経由
で曲を聴けるWebベースのサービスに取り残される危機に瀕している。
LalaはIT起業家ビル・グエン氏が設立した企業。グエン氏は何度かビジネスモデルを変えた後、昨年12月に同社を約8000万ドルで売却
したと考えられている。Lalaには当初、Bain Capital Ventures、Ignition Partners、Warner Music Groupなどが出資していた。
Lalaのサービスは、800万曲を超える楽曲を1度ネット経由で無料ストリーミングでき、その後は1曲10セントで無制限にストリーミングでき、
1曲79セントでMP3ファイルをダウンロードできるというもの。グエン氏は10月に、利用者数を約10万人としていた。
Lalaは以前、GoogleやSNSのFacebookと提携して、ユーザーに楽曲を提供したこともあった。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1005/06/news027.html