中国政府は3月の第4週、自国のメディア企業各社に対し、検索事業を香港に移すというGoogleの決定について報道する際に、政府の方針に従うよう命じたらしい。
これら指示内容を箇条書きにした文書は、検索結果の検閲についてGoogleがこれまで語ったこと以上に情報が広がる可能性を、中国政府がどの程度まで管理しようと
試みているかを浮き彫りにしている。この文書は、どういった種類の記事を公開できるかという点について具体的に詳しく述べるとともに、中国のメディア各社に対し、
政府の見解に批判的な読者による議論をページから一掃するよう求めている。
China Digital Timesによれば、中国の国務院新聞弁公室はInternet Affairs Bureauという機関を運営しているが、中国の報道記者たちはGeorge Orwellの小説
「1984年」に描かれた監視機構にちなんで、これを「真理省」と呼んでいるという。Googleが同社の中国事業に関する決定を発表した後、Internet Affairs Bureauは中国の
メディア各社に対し、問題を生じさせるおそれのある話題について同機関が行う通常の指導の一環として今回の文書を配布した。
「Berkeley China Internet Project」によって運営されているChina Digital Timesが掲載した英訳によると、「この時期、記事内容に関する以下の要件に厳しく注意を
払っていただきたい」として、従うべき事項を箇条書きにしている。
「中央政府の主要メディアが提供するコンテンツのみを使用する。これ以外の情報源から得たコンテンツを使用してはならない」
「関連する話題についてページを設けてはならない。討論のページを設けてはならない。関連する調査報道を行ってはならない」
「この問題に関して専門家や学者を招いて行うオンライン企画は、事前に許可を申請しなければならない。この種の自主的な企画制作は固く禁じる」
「すべてのウェブサイトから、Googleを支持したり、称えたり、中国にとどまるよう求めたり、応援したりするような、政府の方針と異なるトーンのテキストや画像、
音声、動画を一掃してください」
「各地域の責任者は、Google関連の情報を監視するための要員を別に割り当ててください。集団行動の事件に関する情報を見つけた場合は、直ちに報告してください」
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20411059,00.htm