マイクロソフトは15日、Windows 7における不正コピー検出の取り組みを強化する一環として、対策用プログラム
「Windows Activation Technology Update(WAT Update)」の自動配信を開始した。同プログラムの配布自体は、
2月中旬より開始している。
マイクロソフトでは、従来よりWindows製品のインストールから30日以内に「ライセンス認証」の手続きをユーザーに
求めている。今回、Windows 7向けに自動配信を開始した「WAT Update」では、従来の「Windows Genuine Advantage」
を強化して、アクティベーション処理と不正ライセンスを検出する仕組みを採用した。
「WAT Update」には、マイクロソフトがWindows 7の提供開始以降に検知した70種類以上のアクティベーション迂回コード
およびその危険性があるコードのデータベースを、インストールしたPC上に保存。問題のあるコードを検出した場合には、
同コードを取り除くことで、正しくアクティベーションがされたかどうかを確認できるようになるとしている。「WAT Update」で
はまた、90日ごとに定期的に更新プログラムも通知する。
その上で、非正規ライセンスでの利用が確認された場合には、該当ユーザーに対して正規ライセンスの入手方法を通知
するなどの認証プロセスが実施される。なお、「WAT Update」を通じてユーザーのPCから取得する情報には、個人を特定
する情報は一切含まれていないとしている。また、Windows 7以外のOSに関しては、従来と同じ認証プログラムが引き続き
提供される。
15日に開催した発表会で、マイクロソフトの中川哲コマーシャルWindows本部長は「アクティベーション迂回コード」に対する
危険性を説明。単にアクティベーションを迂回するだけではなく、「検索時に入力した検索キーワードのデータが特定サイトに
送信される」ケースや「ウイルスが同梱されている」ケースがあると指摘。また、ライセンス違反のWindows 7をプリインストール
して販売しようとする“悪徳再生PC販売業者”が出るケースがあるとし、「WAT Updateによって、ユーザーは正規のWindows 7
を使用しているかを確認できるようになる」と説明した。
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20100315_354852.html