情報窃盗などの犯罪行為に使われるマルウェアの作成ツール販売をめぐり、対抗する勢力が「シェア獲得」のためにしのぎを
削る様相になりつつあるという。セキュリティ企業の米Symantecが2月17日のブログで伝えた。
Symantecによれば、現在最大の勢力を誇っているボットネットの「Zeus」は、トロイの木馬を簡単に作成できるツールの提供に
よって犯罪者の間で広く普及し、世界各地に感染を広げた。
これを見たほかの勢力も、こうしたツールを販売すればより簡単に金儲けができることに着目。Zeusのビジネスモデルを真似て
トロイの木馬作成ツールの販売に乗り出し、似たような商品が続出しているという。
そうしたコピー商品の1つ「Spyeye」はZeusを消去する機能を搭載するに至り、ボット戦争勃発の可能性もあるとSymantec研究者
は先に伝えていた。もっとも、出現してから2カ月とまだ日が浅いSpyeyeの活動レベルは極めて低く、Zeusの地位を脅かすには
程遠い状況だと17日のブログでは指摘している。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1002/18/news026.html