米Oracleによる米Sun Microsystems買収に伴い、Sunのアクセシビリティプログラム担当者が解雇されたことがGNOME Accessinility
プロジェクトの関係者間で波紋を呼んでいるようだ。2月8日、ある技術者がブログにてOracle宛に公開書簡を発表、Oracleの決断に抗議した。
Sunでは、視覚など障害を持つ人のコンピュータ利用を支援するアクセシビリティ技術プロジェクト「Accessibility Program Office」の下で、
スクリーンリーダー「Orca」などのオープンソース技術開発を支援していた。SunはアクセシビリティでGNOMEと協力し、成果は「GNOME
Accesibility」に取り込まれている。
GNOME開発者は2月7日、OracleがSun APOのリーダーでOrca開発を統括するWillie Walker氏を含む2名のアクセシビリティ開発者を
解雇したことを、メーリングリストにて報告した。Sun APOはGNOME Accesibilityへの最大の貢献であること、アクセシビリティは「GNOME 3.0」
で重要なコンポーネントであり、大規模な変更が計画されていることなどを考慮し、この問題を深刻に受け止めてOracle/Sunにコンタクト
すべきだと提案した。
すでにアクセシビリティ技術者のJoanie Diggs氏は同日、Walker氏解雇とアクセシビリティへのコミットについてOracleに問いかける
公開書簡を発表している。
Walker氏は2月8日、メーリングリストにて自身の解雇を認め、「今後はボランティアベースで開発を続ける」と述べた。だが、GNOME 3.0で
予定している計画は大規模なもので、「リソースを適切に配分するか、ターゲットを変える」必要があると記している。
http://sourceforge.jp/magazine/10/02/10/0647228