Apple の『iPad』をめぐる趣味の悪いジョークはだんだん聞かれなくなり、3月の発売に向けたカウントダウンが始まりつつある中、
英国企業の X2 Computing が、Apple の製品名として多くの人に予想されていた名前をつけた競合製品を発表した。携帯端末、
特に耐久性の高い製品の開発を専門とする同社は、今回発表した新しいコンピュータに『iTablet』という名前を付けたのだ。
X2 Computing が手がけているタブレット コンピュータには、企業向け、一般消費者向け、軍用、政府機関向けなどさまざまなもの
があるが、iTablet は、同社にとって本格的に一般消費者/大衆市場を狙った初のデバイスとなる。というわけで、同社は目先の利益
だけを追求する怪しげな企業ではないものの、一般消費者の間でなじみのある名前でないことも確かだ。
X2 Computing には、それ以外にも克服すべき障害が数多くある。
Psystar の一件が示しているように、どんなに規模が小さな企業でも Apple の目を逃れることはない。
最大の落とし穴は商標だと、Creative Strategies のアナリスト、Ben Bajarin 氏は指摘する。ただし、「iTablet」という名前は Apple の
商標ではない。AMtek SYSTEM という台湾の企業の商標だ。 だが、Apple が X2 Computing をターゲットにする可能性はある。
Bajarin 氏は取材に対し「『My iPhone』のような名前の Web サイトを運営する企業が、その名前は Apple が対外的に使用している
ものだとして、使用停止を求める警告状を受け取った例を複数知っている」と語った。
また、たとえ X2 Computing が Apple の追及の手を逃れたとしても、Apple の製品名の付け方を流用するのはまずいやり方に見えると
Bajarin 氏は指摘し、次のように述べている。「製品名の付け方という観点から見れば、(他社に) 便乗したり、名前の付け方で取り違え
られることを期待しているととられかねない命名は、よい方法とは思えない」
http://japan.internet.com/allnet/20100209/12.html