国内の金融機関やソフトメーカー、セキュリティ企業、ネット企業などで組織されるフィッシング詐欺対策の業界団体
「フィッシング対策協議会」は2009年9月14日、ヤフーをかたる新たなフィッシング詐欺を相次いで確認したとして注意を
呼びかけた。フィッシング詐欺目的の偽サイト(フィッシングサイト)は、9月14日14時時点で稼働中だという。
フィッシング詐欺とは、実在する企業や組織から送られたように見せかけたメールでユーザーを偽のWebサイトに誘導
し、個人情報などを入力させて盗むオンライン詐欺のこと。数年前から国内外で大きな問題となっている。国内において
は、そのユーザー数の多さから、ヤフーをかたるフィッシングがたびたび出現している。
今回確認されたフィッシングもヤフーのユーザーを狙ったもの。同協議会では、ヤフーをかたる偽メールを3種類確認
したとしている。ただし、誘導先サイト(偽サイト)のURLが異なるだけで、偽メールの内容や、誘導先サイトの内容はほぼ
同じ。
偽メールの件名は、いずれも「【重要なお知らせです】」。本文では「Yahoo! Auctionsよりご案内です」とし、メール中の
URLにアクセスして、Yahoo!オークションの会員情報を更新するよう促している。そして、「更新を行われない場合出品
制限等の不具合を起こす場合もありますのでご協力お願い致します」としている(図1)。
このURLにアクセスすると、ヤフーのユーザー登録ページに見せかけた偽ページが表示される(図2)。偽ページでは、
ユーザーの住所、氏名、クレジットカード情報などの入力を要求。入力した情報は攻撃者に送信される。
いずれの偽サイトも稼働中で、閉鎖されていない(9月14日14時現在)。同協議会では、セキュリティ組織JPCERT
コーディネーションセンターに対して、偽サイトを閉鎖するための調査を依頼中だという。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20090916/337307/