われわれのサイトをハッキングできたら1万ドル――。音声ベースの認証ソフト・プロバイダーである
米国Telesignは、同社がセキュリティ機能を提供しているStrongWebmail.comのサイトに侵入できた
ハッカーに、1万ドルの賞金を贈呈するというハッキング・コンテストを行っている。
6月4日には、早くも侵入に成功したと主張するセキュリティ研究者のグループが現れた。米国
Secure Scienceの主任研究者ランス・ジェームズ(Lance James)氏が率いるグループは、
StrongWebmailのCEO、ダレン・バーコビッツ(Darren Berkovitz)氏のWebメール・アカウントに侵入し、
バーコビッツ氏のカレンダーから詳細な情報を引き出すことに成功したという。
IDG News Serviceがジェームズ氏からの連絡を受け、バーコビッツ氏のアカウントから入手したと
される情報をバーコビッツ氏に見せたところ、同氏は自分のアカウントから引き出されたものである
ことを認めた。
ただし、バーコビッツ氏は、ジェームズ氏らのグループがコンテストに勝利したとは(現時点では)
認めていない。「コンテストのルールを順守しているかどうかを確認する必要がある。もっとも侵入に
成功していたとすれば、われわれにとっては非常に残念な結果と言わざるを得ない」(バーコビッツ氏)
コンテストのルールでは、攻撃方法を公表してはならないことになっている。ちなみにジェームズ氏の
グループは、IDG News Serviceが設定したテスト用のStrongWebmailアカウントに侵入することにも
成功している。ジェームズ氏は攻撃方法の詳細は明らかにしなかったものの、「Windows XP上で
稼働しているFirefoxでアドオンの『NoScript』を無効化にしたところ、侵入に成功した」と語った。
http://www.computerworld.jp/topics/vs/149233.html