<コンピューターウイルス>作成者、国内で初逮捕 京都府警
1月24日12時20分配信 毎日新聞
京都府警ハイテク犯罪対策室と五条署は24日、ファイル交換ソフト「Winny(ウィニー)」で人気アニメ画像の入った
コンピューターウイルス「原田ウイルス」の一種を不特定多数に配布したとして、同ウイルスを作成した大阪府泉佐野市の
20代の大学院生と、これを配信した2人の計3人の男を著作権法違反容疑で逮捕した。ウイルス作成者の逮捕は
国内で初めて。情報漏えいを引き起こすなど、ウイルス被害がインターネット社会でまん延する中、反響を呼びそうだ。
作成者以外に逮捕されたのは、同府と兵庫県内の30代の男。3人は容疑を認めているという。
調べでは、大学院生は昨年10〜11月ごろ、感染したパソコンの画面に人気アニメが現れるウイルスを作成。
不特定多数にばらまいて、アニメの著作権を侵害した疑い。別の2人はウィニーを使ってこのアニメを配信した疑いが
持たれている。
原田ウイルスは100種類以上の亜種があり、ウィニーなどのファイル交換ソフトによって感染すると
「原田」を名乗る男の画像が表示され、パソコン内のデータが勝手に削除されることもある。
関係者によると、元々の原田ウイルスは、アニメ映像の代わりに「原田」を名乗る男の顔写真が使われていた。
また原田ウイルスを作成するツールもネットで流通しているという。
府警は04年、ウィニー開発者の元東京大助手、金子勇被告(37)を著作権法違反ほう助容疑で逮捕
(京都地裁で罰金150万円の判決、大阪高裁へ控訴中)。関連捜査から今回の容疑が浮上した。【熊谷豪、細谷拓海】
◇原田ウイルス
感染すると、パソコンの画面に「おまえはもう死んでいる。(中略)ここに来い。そして俺に謝れ。
さもなくば、このPCは自爆する」と勝手に表示される。音楽や動画などのファイルを「原田」と名乗る若い男の
画像に置き換えたり、システムファイルを削除するものもある。この男が目をつぶっている写真が画面に表示されたり、
静岡県警の偽のホームページが現れるものもある。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080124-00000051-mai-soci