NECは7月11日、同社のインターネット接続サービス「BIGLOBE」に、
7月中旬から新たな迷惑メール対策を実施すると発表した。
「迷惑メール総合対策基盤(SMBA:Spam Mail Blocking Architecture)」と呼ぶもので、
「送信される迷惑メールの9割削減を実現する」(同社)。BIGLOBE会員のうち、
悪質な大量メール送信を行う人のIPアドレスを特定し、一定時間内の送信可能データ量を制限する。
自営のメール・サーバーを使って、従来の規制を回避する迷惑メール送信者をターゲットにする。
NECでは会員向けにメール・サーバーを提供しているが、
すでにこのサーバーには同一会員から大量メール送信を行えないよう対策が施してある。
しかし最近になって迷惑メールの送信者は、規制の厳しいNECのサーバーを回避し、
自分でメール・サーバーを立てて、大量送信を行うようになった。現在はこうした方法で送られる迷惑メールが
「BIGLOBEから送信される全メールの90%を占めるまでになっている」(NEC)。同社では今回の対策により、
BIGLOBE会員から、他ISPや携帯キャリアなどのメール・サーバーへ送信される迷惑メールを低減したい考え。
送信データ量を基準に制限をかけるため、メール送信にNECのサーバーを利用しなくても、
大量送信を行っていない限り影響は受けないという。ただしコンピュータ・ウィルスに感染し、
気付かないまま迷惑メール送信を行う、いわゆる「ゾンビPC」については、
そのユーザーが対策を施すまで制限対象となる可能性がある。
同社では今後「SMBA」を継続的に強化し、新技術を利用した迷惑メール対策機能を追加していくという。
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