日本IBMは23日、インテル製プロセッサをベースとしたサーバ向けの最新プラットフォーム「X3アーキテクチャー」
ならびに、X3に対応した初のサーバ製品「IBM eServer xSeries 366(x366)」を発表した。X3は同社独自開発のサ
ーバ・アーキテクチャの第3世代にあたり、4プロセッサ搭載時の従来製品に比べ38%の性能向上を実現していると、
IBMでは説明する。また同社では、今回発表したx366が、近々インテルがリリースすることになるデュアルコア版
Xeonをサポートする初のプラットフォームとなると述べている。
X3アーキテクチャでは、同社が2001年より市場投入している「Summit」チップセットの後継にあたる「Hurricane」
をベースにしている。Hurricaneでは、プロセッサとメモリ間のアクセスにかかるレイテンシを削減することで全
体のパフォーマンスを向上させたほか、メインフレームやハイエンドサーバで搭載されているバーチャライゼー
ション(仮想化)機能をサポートし、比較的低価格のPCサーバにおいても、ハイエンドサーバ並みの機能を提供す
ることが可能となっている。バーチャライゼーションとは、サーバを複数の区分に分割して1台のサーバで複数の
処理を同時実行する仕組みのことで、巨大なサーバが複数のサーバの機能を統合してコスト削減を行う際などに用
いられる。
一般に、インテルのXeonを搭載するような低価格サーバでは、インテルや米ServerWorksなどが提供するチップセ
ットを用いるケースが多いが、8-wayや16-wayなどのより高性能なサーバを提供するために、一部のメーカーでは
独自にチップセットを開発することがある。IBMのHurricaneは後者にあたり、より性能の高いチップセットを独
自開発することで、ライバルらに対抗する自社のセールスポイントとしている。Hurricaneでは最新Xeonの64ビッ
ト拡張機能をサポートするだけでなく、2006年に登場予定とされているデュアルコア版Xeonも、そのままX3アーキ
テクチャーのx366上に搭載可能だとIBMでは説明する。
米IBMで発表されたリリースによれば、北米でのx366のスタート価格は6,999ドルで、90日以内に製品出荷が行われる。
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2005/02/23/011.html より