Asymco は、2012年第4四半期の PC 販売データに関する分析結果を発表した。Windows PC 市場が過去20年間で最悪の 落ち込みを見せるなか、Apple の Mac が、PC 全体の営業利益の45%を独占したとする試算結果を公表している。
Asymco の Horace Dediu 氏は、調査会社の公表した2012年第4四半期のデータをベースに、Windows PC ベンダーと Apple Mac の営業利益を比較。その結果、Windows PC ベンダー上位5社(Dell、HP、Lenovo、Asus、Acer)の営業利益を合 計しても、Apple Mac による営業利益に届かないことを明らかにした。
営業利益比較:Apple Mac vs. Windows PC ベンダー上位5社(出典:Asymco) また Dediu 氏は、データが公開されていない上位5社以外の PC ベンダーの利益率も上位5社並みだと想定。この想定を ベースにして、2012年第4四半期の PC 市場全体の営業利益の状況を試算した。この結果、Apple の営業利益は、PC 市場 全体の営業利益の45%を独占しているという結果を導き出している。
Dediu 氏は、分析結果を次のようにまとめている。
「Windows PC ベンダーの問題は、利益率の低さにある。PC ベンダーは長年低利益率のビジネスを続けてきた。利益率の低 さは販売台数の多さでカバーされてきたが、最近の販売台数の低迷により、カバーすることが困難になってきている。Apple も Mac の販売台数減少からは逃れられないでいるが、同社は自らの位置づけを、コンテンツ販売・サービス販売企業へとシ フトさせた。これにより、"PC 市場"からの脱出に成功している。
問題は、他のベンダーが今後どうするかにある。彼らの運命は、Microsoft が握っているように見える。これは、(すべてを自 社でコントロールできる Apple に比べて)リスキーだ」