>>400 >そんなに発熱が気になるなら問題ありなら、販売しないよね?
実際、発熱が問題になってPentium4は3.8GHzで打ち切りになってしまいました。
それは、発熱がPCに搭載できる物理的な限界にまで来てしまったという事です。
Prescottは、当初はmPGA478のFMB1(78A,89W)マザーボードでも対応できる予定でしたが、
予想以上にリーク電流が大きく消費電力が大きいため、FMB1では対応できない問題が起こりました。
そこでIntelのとった行動は、Prescottの発売を遅らせてコアを改良して消費電力を減らすよりも、
FMB1を103Wまで対応可能なFMB 1.5(91A,103W)に拡張させる事でした。
PCメーカーにしてみれば、冷却設計のやり直しになる訳ですから、メーカーに負担を押しつける形になりました。
自作PC関連では、Prescott対応を謳って販売していたマザーボードが対応できないという問題も起こりました。
しかし、Intelには圧倒的な市場シェアがありますから、文句を言うことはできなかったのです。
ところが、103Wまで対応可能なFMB 1.5(91A,103W)に拡張したものの、
Prescottの改良版であるTejasでも、さらに消費電力が増大することになったため、
LGA775でFMB2(119A,125W)に拡張することになりました。
つまり、Prescottに対応させるためにFMB2までで一気に41A,36Wも増やされたことになりました。
Pentium4の先代のPentiumIIIの消費電力は25W程度でしたから、Pentium4のためにわずか5年で、
PCに搭載されるCPUの消費電力は5倍にまでなってしまいました。
如何に急激にCPUの消費電力が増大していったか理解できるでしょう。
Intelの圧倒的な市場シェアによる政治力によって、仕様を拡張していきましたが、
ついに物理的な限界にまで来てしまったという事です。