なんだ、まだIntelはDothanでも、90nmプロセスのリーク電流問題解決できないんやん
ttp://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/1009/ubiq28.htm ●同じ600MHzで、Baniasよりも消費電力が増えるDothan
今後のDothanの製品展開だが、以前のレポートでも紹介したとおり、
OEMメーカーへの出荷は第4四半期中に行なわれ、発表は2004年の第1四半期に1.80GHz、
1.70A GHz(Baniasの1.70GHzと区別するために“A”が追加される)で行なわれる。
その後のクロックはまだ決定しておらず、第2四半期に1.90GHz以上、
第4四半期に2GHz以上と、現時点では予定が完全には確定していないようだ。
こうした事情の裏には、90nmプロセスルールの消費電力が思ったより大きかった
ということが関係していることは間違いない状況だ。というのも、OEMメーカー筋の情報によれば、
IntelはDothanの600MHz動作時(バッテリモードでの最低クロック)の駆動電圧は0.96Vと
Baniasと同じであることを明らかにしているそうなのだが、消費電力はBaniasが6Wであったのに対して、
Dothanでは7Wへと上がってしまっているという。
同じ電圧、クロックで動かして消費電力が高くなるなら、
90nmプロセスのDothanの漏れ電力(リーケージパワー)が
0.13μmプロセスのBaniasよりも高くなっていると考えるのが妥当だろう。
実は、こうした問題はDothanにとどまらない。
例えば、同じ90nmプロセスのPrescottコアを採用したモバイルPentium 4は、
0.13μmプロセスのNorthwoodコアのモバイルPentium 4に比べて消費電力が上がっている。
NorthwoodコアのモバイルPentium 4 3.20GHzは駆動電圧(Vcc)が
1.55Vで熱設計消費電力(TDP)が76Wなのに対して、
PrescottコアのモバイルPentium 4 3.20GHzは1.35Vで88Wであり、
電圧は下がっているのに消費電力は上がってしまっている。
このように見ていくと、Intelの90nmプロセスが、消費電力に関して何らかの問題を抱えているのは明らかといえ、
DothanやPrescottが元々の予定であった第4四半期から、
来年の第1四半期にずれこんでしまったのも仕方ないところといえるだろう。