オーディオのロマンを語ろう パート3

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何曲か謎さんのペースで選曲がすすみますが、ますます早く逃げ出したい気持ち
は深まってきました。謎さんのデモのスタイル、多分お爺さん相手に何回かの
ご経験で得られたスタイルだと考えると、また謎さんが音楽を楽しんでおられる
様子、リズムをとられのを見るとよけいに嫌になってきました。このダンゴの
音のどこがよいのか、もうレベルの違いどころではありません。

それでもう自分の持って来たCDをかけてもらう気はとっくに無くしておりまし
たが早くこの会合が終わってほしいとの気持ちと確認の気持ちが入り混じった
気分で自分のソースを聞いてやっと気持ちの収拾がつきました。バッハの
VnソナタとPソナタとSPの復刻CDです。もちろん目的は不要音の付き具合
謎さんに言わせれば虚音のチェックの目的です。自分のリファレンスですから
装置で付加される不要音はただちにわかります。これでやっと分析ができました。
まず音楽的ダイナミックレンジが極端に狭まっている。音の中心が変化し力感が
無くなっている。キーや各弦の音色差が出ない。反面にじみは多くでていない。
音色は普通のこのクラスや高級コンポのようなものでなく正解に近いほうにいる
が一番誤解されやすいつまらない音色が出ている。しかし音のにじまない点と
音像がはっきりしているところはある。それらは欠点に埋もれてしまってはいる
ものの存在は確認できる。

この時点でわたしの掴んでいる不要音の整理、これはSPの出口だけなく
マイクからSPのコーン紙まで全てで起こる不要音の発生の問題と謎氏の
虚音が同じものである確認ができました。これは感覚的には歪みや
音色とは少し違います。混乱をまた招く可能性がありますのでここでは
深く触れません。荒っぽくいうと生の楽器では出ない電気独特のにじみ、
フレアー、偽のオーバートーンのことです。

これを処理しようと努力されているのが理解できました。しかしそれも
完全ではなくて少しは整理されてはいるものの、またべつに経験したこと
のない操作された不要音が少しついたものでした。

やっと気持ちの安定を取り戻したところで先にお帰りになられるお二人の
出発時間が来てしまいました。謎さんはこのデモの失敗に気付かれてなく、
謎さんの意図と違う結果になるとは夢にも思っておられぬご様子でお二人
を駅まで送っていかれたのです。わたしもできればこのとき一緒に帰りた
い気持ちもありましたが謎さんといろいろお話する課題が残っておりました。