オーディオのロマンを語ろう パート3

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音の謎邱訪問

11時半に待ち合わせの駅について近くの喫茶店で昼食を御馳走になりながら
音の謎氏のレクチャーを受けた。1.25mmスケアの撚り線が重要だと。
皆さんにはこれを念頭に置きもう一度氏の講座をじっくり読み直して欲しい。

試聴会前半の音は各人がそれぞれの立場で述べられている。私も概ね同意するが
ただ麻彦氏の文章には中古5万円のシステムに対して厳しすぎるものを感じた。
彼の基準は現在の彼の再生音にあるのか、あるいは彼が理想としている音であったか。

前半の最後に片チャンネルのみPCケーブル単独に換えて比較試聴をした。
この比較試聴で音の謎氏がいうところの虚音、実音の違いを確認した。
この違いは私の予想通りであった。そしてこの差を謎システムは明確に示していた。

虚音とは実音にゴーストが乗ったものである。このゴーストを除くことで音は蘇る。
音の滲みは消え、音像が明瞭になり、音場が明確に示され、SN比が向上する。
音の謎氏の「音脳」は明確に効果を発揮していた。
もちろん入口からパワーアンプまでの音の精度品位は再生音に反映されるので、
さらに性能の良い機器を使えば更なる再生音の向上が見込めると想像された。

先に帰る二人を見送った後でしばらくお茶の時間となった。
その後で謎氏の愛するフィードラーの復刻CDを皮切りに後半の試聴となった。
音がこなれて、前半に感じた音の不自然さがかなり改善されていた。
これはやはり事前にヒートアップしていなかったのが原因だろうと推察された。
その後は次第次第に音の透明度が上がった。
誰かが言った。ブラインドテストでこの音を聴かせたらアンプは何を使っているのかと
必ず訊かれるだろうと。
クレデンザでソーン針を使ったSPの自家復刻DAT録音のCDRを掛けてもらったが、
私の家での音よりも良いくらいだった。

最後に聴いた谷村新司のコラソンCDはとても素晴らしい音だった。
それこそスケールは等身大ではないが正にライブ会場で聴いているイメージを彷彿とさせた。
贅沢を言えばもうほんの少し谷村新司のスケベさが出れば申し分ないけれど。
この音が聴けたことでわざわざ聴きに来た甲斐があったと思った。
途中で帰った二人にこの音を是非とも聴かせたかった。それが唯一の心残りだった。


この音を聴くと音の謎氏の書かれた文章には多少の誇張はあるが嘘はない
ということが良く解った。今回の旅は私にとって稔りの多い経験だった。



音の謎さんへ

この度は本当にありがとうございました。
今はかなりの人が誤解をしているかもしれませんが、
近い将来きっとその誤解はとけると確信しています。
今後とも宜しくお願いいたします。
                  TK 拝