オーディオのロマンを語ろう パート3

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34音の謎
(上文より)
ADR社の「グライコ」は20台限定生産されて、欧米の録音スタジオに
納入された世界最高のグライコといわれた物であった。日本に3台輸入さ
れた。私と友人、そして東京のあるスタジオに納入された。ADR社の
「グライコ」は周波数調整と音像修正(顔を卵型、かぼちゃ型、キュウリ型、
体を太っちょ、スリム、…自由にできる)が出来る機能を持っていた。
しかし、その機能だけではなかった。「死んだ音を生き返らせる」のだ。
私はこのADRに深く感動した。機械に感動したのではなくこのような機械
を創作した技術者、「人間の知恵」に感動した。アフェックス社のオーラル・
エキサイターは音の密度調整と倍音復元を可能にする機能を持っていた。
この二つの機器を導入して、HFは見事に鳴った。素晴らしい音楽の感動が
あった。私はこの経験で、「ある疑問」を持った。このように音を素晴らし
く変化させる中間機器は全部が全部、何故、プリとパワーの間にしかない
のであろうかと?。その答えは「スピーカーへ行く電気信号は強大なため、
その容量の調整機能を構成する素子がない」といったような話しであった。
(下文へ)