★★タンノイで聞こうよ!★★

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492彰篠宮
>>486さん
音の風土、民族性というのは20年以上このオーディオの世界に
遊んでいる中年(-_-;)の人々には通じる言葉なのですよ。貴殿は
きっとお若い方なのではありませんか。

たとえば、真空管のアンプに様々な国のタマを差換えるとします。
英国のタマならしっとりと鳴り、
東欧のタマなら、どこかしらほの暗さが漂い
中国のタマでは京劇しか聴けない・・・ドラの音が抜群
という具合に違うのと同様に、スピーカーでは音の差が一層顕著に出てきます。
イメージで言うと以下の通りではないでしょうか。

1.米国JBL・・・雷鳴を鳴らすのが得意。右肩上がりの乾燥したシャリシャリ音。
2.米国マッキントッシュ・・・高域は若干なだらかに伸びる感じで落ち着いた音。
JBLに対しては幾分ウエット。
3.英国セレッション・・・しっとりとした柔らかい肌触りの音であり、高域まで
細身で柔らかく伸びる印象。
4.仏国キャバス・・・大型の物であればそれなりに低音は出るが、音質の基本は
軽さと洒脱にある。高域にキラリとした輝きがある。
5.日本・・・ヤマハ、ビクターはウエットで歯切れが悪い音。大編成の交響曲を
鳴らすのは不得手であり、カン高い響きが特徴。

個別のメーカに付いて異論が多々お有りでしょうが、私の感想は上記の通りです。
その昔、そうヤマハNS1000Mが絶頂期だった頃の印象ですヨ。
現代の日本人の耳は低音を聴ける様になったか?というと私を含め大多数の人は
難しいのでは、と思います。日本のスピーカーで澄んでいて、且つ、持続する低音を
鳴らしているのを店頭で聴いた事がありません。貴殿はどう思われていますか?
日本の風土に育った楽器に低音が出せる物は「祭りの太鼓」ぐらいしか無く、
横笛、琵琶、尺八、琴では低音を望むべくもありません。
オーケストラが日本に入ってきてまだ百数十年であり、低音を鳴らす風土が
長い時間を掛けて育っている、とはまだまだ言えないのでは無いかなぁ。
もっとも優れた、鋭敏な耳の持ち主は沢山いらっしゃるので、将来的には
判りません。低音の再現性に優れ、日本人の「森を見ずに、葉脈を見てしまう」
繊細さ?を併せ持った面白いオーディオ機器が出来るかもしれませんね。