「原音再生」と言うからには、原音を知らなければ話にならない。
生の演奏会に行って、とかくオーディオマニアという方々は、原音を非難する。
最初に「オーディオ在りき」なんだな。
オーディオから出ている音を基準に考えているから、生の音楽を聴いて「高域が伸びていない、足りない、・・・」などと曰わく。
ジャズが好きなら、ジャズクラブに行って生の演奏を聴いて感性を磨く。大きなホールやジャズフェスティバルなどではない、小さな店で聴くのだ。
クラッシック音楽が好きなら、ホールに行って本場の演奏を聴いてくる。下手なアマチュアの演奏を聴いて生の方が音が悪いなどと曰わく。
そうして生の演奏を聴いて感性を磨き鍛えてから、オーディオ機器を構築していく。
オーディオ機器から感性に合わない音が出ていれば、何が原因で変な音が出ているか自ずと分かってくる。
ソースが悪い、プレーヤーが悪い、プリアンプが悪い、パワーアンプが悪い、スピーカーが悪いと推測できるようになる。
そうして、原音再生が出来てくると、コンサートに行かずとも、ジャズクラブに行かずとも、自分の部屋で生演奏さながらに楽しめる。
FM放送の生収録や生中継が、会場にワープしたかの様に楽しめる至福の時を過ごせるのだ。