平面バッフルと後面開放スピーカー

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142名無しさん@お腹いっぱい。
箱入りのスピーカはコーンの動きが悪くなる、
ということがどうしても感覚的にイメージできないのですが
(密閉はなんとなくわかるものの。。)
科学的なデータとかってあるのでしょうか?
143名無しさん@お腹いっぱい。:2012/04/24(火) 08:36:09.78 ID:2qGGdKsf
気持ちの問題でしょ。ハコ由来の音の付帯がそう気持ちを惹き起こすんじゃないかな。
144名無しさん@お腹いっぱい。:2012/04/24(火) 20:22:26.46 ID:vVSMIC/g
オープンタイプのヘッドホンを試聴して
手のひらでヘッドホンの外側を覆うと
感覚的にわかります

STAXとかGRADOとか推奨
145OB3:2012/04/25(水) 02:49:36.56 ID:9pZIx2fG
基本的には箱内の空気がバネのような力として作用しているはずです。
146名無しさん@お腹いっぱい。:2012/04/25(水) 20:42:41.00 ID:qqnBsQGy
バネうんぬんの理屈はよく聞きますが、本当なのかな、
と思ってしまいます。
だって、空気よw
人が閉所で息苦しいとかの感覚でものをいってるような
気がしてしまいます。
なんらかの検証したものがあると納得できそうですが。。
そんなのどっかにご存知の方いらっしゃいませんかぬ〜。
147名無しさん@お腹いっぱい。:2012/04/25(水) 21:52:00.17 ID:w3oPWyHQ
検証も何も、間違いなく空気はバネですよ。
タイヤとかエアガンとか風船とか、空気のバネ性が実感できるものはいっぱいあるでしょ?

例えば密閉箱の設計はこのバネ性がユニットのバネに足されて
f0が上昇する(それに伴いQも上昇する)というのが唯一の計算だし。
一方でバッフルとか後面開放はこのf0の上昇がないのが特徴ですね。

ただ、このことを「コーンの動きが悪くなる」と表現するかというと、違うと思う。
148名無しさん@お腹いっぱい。:2012/04/25(水) 22:15:52.34 ID:qqnBsQGy
f0 Q 確かにそうですね。完璧な密閉SPは確かにイメージできます。

裏の音が聞こえてくるから、だけなのか、
それプラス、コーンの動きが自由(?)だからなのか、
オープン系バッフルの開放的な音の正体が知りたいと思い、
訊いてみました。
できれば簡易性、見栄え、の面から箱入りにしたいのですが、
もしコーンが本来の動きから大きく制約されてしまう、
ということであれば、、裸の音を知っている分、
考えてしまいますね。
149名無しさん@お腹いっぱい。:2012/04/26(木) 18:22:25.33 ID:E3iVcRCl
制約したほうがいいユニットもあるがな
150OB3:2012/04/27(金) 09:32:15.62 ID:/YtWsNTN
空気バネはコーンが前に出ようとすると引っ張り、奥へ引っ込もうとすると跳ね返し、コーンの動きを最小限にしようとする。
結果、微小入力は音になりにくく、大入力に対してはリミッターがかかる。

他方背圧がない場合、コーンは信号に忠実に反応するため、リニアリティのいいダイナミックな音になる。
埋もれがちな情報もよく拾い上げるし、ヴォーカルのピークでも不快な音にならず、そのまま伸びきる。

ただ超低域の信号にもそのまま反応するため、大入力でユニットを破損する可能性も高くなる。
>>149はその辺を指しているのでしょう。
うちの先代SPも50年代後期のコンテンポラリー録音を大音量で鳴らしていたためか、右チャンネルを破損しています。
(ステレオ初期はしばしば右chにウッドベースが割り振られており、コンプレッサーなどの処理もかけられていなかった模様)

実は現用のSICA6090も大音量のウッドベース再生で「ゴソッ」と異音が混じるようになってきました。(またもや右chです)
ユニット交換も考えましたが、チャンデバで急峻なサブソニックフィルターをかけたらどうだろうと、ベリンガーのCX2310を導入することにしました。
話が長くなるので、続きはまた後日…
151名無しさん@お腹いっぱい。:2012/04/27(金) 13:50:52.02 ID:wEm/n78y
>制約したほうがいいユニットもある
制約したほうが音がよいものもある、という意味?

>微小入力は音になりにくく、大入力に対してはリミッターがかかる。
どんなケースでどの程度か、は客観的には判らないですかね。
152名無しさん@お腹いっぱい。:2012/04/27(金) 14:45:18.46 ID:aze4hqcO
確かに空気バネの作用を定量的に示したデータは見たことがないですね。
マイクを立てて歪率などを測定するだけでよさそうな気もするんですが…
そのうち英語圏のサイトなども見てみようと思います。

同じユニットを箱と平面バッフルに使用したときの音の違いは一聴瞭然なので、そういう経験を語った記述はいろんなところで見ることができます。
ただ個人的にはデータ的な裏づけに興味はありますが、好きな音で聞けばいいんだから自分の聞いた感じで決めればいいのでは、という気もします。
概して真空管アンプの方が半導体アンプより歪率は高いなんて例もあるし、オーディオは最終的には自分の耳がすべて、データは参考程度と思っています。

また見た目やスペースファクターをスピーカー選択の重要な要素とする立場も理解できます。
音が同じなら、コンパクトでデザインのいいものを選ぶのが普通でしょう。
私のように、自分好みの音さえ出れば満足という立場もアリですが。
153OB3:2012/04/27(金) 14:48:33.89 ID:aze4hqcO
>>152は私です。名無しで送信してしまいました。しかし何で>>150とはIDが違うんだろう?
154光速:2012/04/27(金) 19:33:52.00 ID:X/ju12mK
空気バネの作用を定量的に示したデータは例えばバスレフの動作だ.
バスレフポートの空気が重りで箱内の空気がバネとして空気が断熱変化
するとして微分方程式を立てて解くとバネに吊るした重りと同じ式になる.
その振動数を計算すると実測と良く合う.

音の伝搬も同じで音をバネと考え断熱変化すると微分方程式を立てて
音の速さを計算するとその値は実際の速さと良く合う.

さらに大きな話をすると火山が大爆発して大気をゆすると大気が
バネのように反応して振動する.振動の周期は12時間位で振動のQも測定
されていた.その値は忘れたが大気(空気)はバネそのものだな.
155OB3:2012/04/27(金) 20:33:20.60 ID:aze4hqcO
光速さんが来られるとは。
空気は箱のような囲いがなくてもバネの性質をもっているんですね。
オープンバッフルで背圧がないというのも厳密には間違いで、空気がある以上圧力もあるわけで…

微分方程式と実測の一致は分かりましたが、>>151氏が欲しいのは、
バスレフ箱内の空気がどれくらいコーンの動きに悪影響を与えているか、その実測値みたいなものかと思います。
どこかにそういうデータはないでしょうか。
156光速:2012/04/28(土) 09:41:16.91 ID:PrGS8Vcd
> オープンバッフルで背圧がないというのも厳密には間違いで、空気がある
>以上圧力もあるわけで…

スピカには振動系の質量とその振動板にかかる前後の空気の付加質量を加えた
等価質量(mo)って概念がある.

>バスレフ箱内の空気がどれくらいコーンの動きに悪影響を与えているか、
>その実測値みたいなものかと思います。 どこかにそういうデータはない
>でしょうか。

休みだから例えば10Lの箱にロクハンを入れて鳴らした時にコーンが感じる
音圧を計算してみるか.

野暮言うようだけど,バスレフの原理やスピカの等価質量など基本的な概念
を理解せずに思い込みだけでスピカを議論するには無理がある.データーも
解釈が必要でそれにもその対象の正確な理解が必要になる.
157名無しさん@お腹いっぱい。:2012/04/28(土) 09:55:30.48 ID:AMxEoVdR
空気バネ=定在波と捉えると無理がありますかね。部屋と箱の中の2定在波から
オープンバッフルにすると部屋のみの対策で済む。この辺は、石井さんの
「リスニングルームの音響学」P65あたり、音響管の働きで説明されています。
158OB3:2012/04/28(土) 11:54:08.62 ID:WYuG44Id
>>156
moという概念があってそれに空気の質量が入っていることは知っていましたが、
そのことより、オープンバッフルでは振動板の前面と背面に同じ空気圧がかかっているので、
プラスマイナスゼロということで背圧ゼロと考えてよいのではないか、と考え直しました。
箱に入れるとその対称性が崩れてしまうということでしょう。
(物理は高校以来ほぼノータッチ、高校でも赤点ぎりぎりだった私の戯言にお付き合いいただいて恐縮です。)

別の話になりますが、先ほど左chのサブバッフルだけ上下逆にして、左右chを比較視聴してみました。
(左chのユニット中心が床から76cm、右は66cmです。)

やはりユニットが上につくと音も腰高になるというか、中低域が薄味になって楽しい音ではなくなりますね。
ヴォーカルは貧血気味になり、音楽の躍動感や生々しさが後退します。その差はかなりのものです。
左chを元に戻して左右で比較視聴したところ、ほぼ同じ傾向の音だと確認できたので、前述の差はユニット位置の違いによるものと思います。

フルレンジのオープンバッフルでユニット位置を変えられる環境にある人は、低めの設定で試されることをお勧めします。
159光速:2012/04/28(土) 12:19:37.70 ID:PrGS8Vcd
ユニットの上下興味深いご意見だな.10Lの箱に典型的なロクハンを入れて1Khzで
鳴らした時にコーンが感じる音圧を計算するとスピカ単体を無限空間に置いた場合
に比べてコーンは約100倍の抵抗を感じる事が分かった
これはご指摘のように箱に入れるとその対称性が崩れてしまうからだ.

箱やスピカの大きさや振幅などによってその結果は大きく異なるのでこの結果だけ
で箱入りや解放スピカを論じるのは危険だが.
160名無しさん@お腹いっぱい。:2012/04/28(土) 13:22:20.18 ID:Bcb63CbI
オープンバッフルの背面の作り方の関係の実験結果を・・つまらないかな?
左側スピーカー部分と中央のアンプ部分と右側スピーカー部分の間に仕切りを入れて見ました。
目的としては左右の干渉を無くす と思ったんですが、
しばらく聞いていたら何故か気になり出して、その仕切板を取り外して見ました。
音が明るく開放的に成りました、設置した時は大きな変化は感じ無かったのですが、
取り外した時は大きく変化しました、少しの事で大きく変化するのを再確認しました。
平面バッフルの背面には何にも無く平面で有る事が大事な事を確認しました。
と言いつつ中央にはアンプ類が鎮座している現実が有ります。
アンプ類には両開き扉を付けて前面からは一見平面に成っております。
161OB3:2012/04/28(土) 15:16:50.20 ID:WYuG44Id
>>159
計算ありがとうございます。
ロクハンなら密閉箱でも10Lはかなり小さい感じなので、
現実的な例として、たとえばバスレフ50Lで換算すると抵抗は単体の10倍くらい?
(10Lから50Lで5分の1、バスレフなら密閉の半分くらいかなという極めて適当な推量w)
いずれにせよ>>142さんなら、計算値より測定データが欲しいとおっしゃるのではないかと思いますが…

>>160
仕切り板を2枚も立てたら、音の印象は全然違うでしょうね。
私もスピーカーの周囲にはなるべく障害となる物を置かないほうがいいと思います。
オープンバッフルの音は、背面から回り込んでくる音を含めて成立している感じがするので。
162光速:2012/04/28(土) 17:51:26.71 ID:0vLw2cb2
やや極端な例としてロクハンを10L箱に入れたのを計算したが,50L箱なら単体の
約26倍になる.この場合の何倍と言うのは複雑な関数になるから単純な反比例に
ならない.理論の成否は実験で決まるのが科学の原理であるのだが,実験だけで
はこのような見通しは得られない.理論研究の必要がここにもある.
どうも野暮な話になってしまったな.

ついでにもう一つ野暮な話をするとバスレフは背面から回り込んだ共鳴した音
を含めて成立している.これも実験だけでは分からない話で理論から初めて見
えてくる話だ.こんな話は野暮なだけにオデオ本には載っていないな.
163名無しさん@お腹いっぱい。:2012/04/28(土) 22:46:44.07 ID:qezGCgRz
なんか盛り上がってて勉強になります。m(_ _)m
ユニットの動きのニブり具合は現実的に次のどれでしょう?

1 密閉−−−−−−−−バスレフ−−−−−−−−オープン
2 密閉−−−−−−−−−−−−−−−バスレフ−オープン
3 密閉−バスレフ−−−−−−−−−−−−−−−オープン

バスレフにしようかと思っている自分的には 2 であってほしい。
(少しでも空気の出入りがあれば、実はそれほど問題ではない)
でも、 3 なんだろうな〜。

>裏の音が聞こえてくるから、だけなのか、
それプラス、コーンの動きが自由(?)だからなのか。
う〜ん、命題。
164OB3:2012/04/28(土) 23:36:15.76 ID:WYuG44Id
ユニットの動きやすさは、ダクトの面積、長さ、位置などによるんじゃないでしょうか。
浅く広いダクトをユニットの近くにつければ、空気バネの作用が弱まって2に近づくと思います。
音質はまた別の問題ですが…

まあ普通はユニットとの関係でバスレフとして最適のダクトを選択すると思います。
その場合1〜3のどれに近くなるのかは分かりません。
(自作スレで質問されたほうがいいかも。)
165名無しさん@お腹いっぱい。:2012/04/29(日) 02:28:00.85 ID:ag75wi8f
2と3の中間かな。

バスレフって言ってもALTECの旧型の様な背圧抜きから位相反転ポートと
して動作させ低音増やしてる物まで有るから箱の設計次第だよね。

平面バッフルは無限大とし隣の部屋を背面のキャビティーとして
前後のキャパを比例させた、一切後ろからの音が前に回らない物
使いましたがやはりこれが最高に軽く良く延びた低音が得られましたよ。
166OB3:2012/04/29(日) 13:33:47.18 ID:B0L2hNu0
>>142さんの質問に刺激されて、あれこれサイトを覗いて勉強になりました。
下記サイトなどは音に関する科学の基礎を非常に明快に、かつ面白く説明しています。
私のような物理オンチの方がいらしたらお勧めします。
http://hr-inoue.net/zscience/topics/sound/sound.html

>>162
壁に穴を開けるのはちょっと難しそうですが、ドアや押し入れを改造してユニットを設置し、
別の部屋や廊下、天井裏、床下などに背圧を逃がすというような手法だったら現実味がありそうですね。
167光速:2012/04/29(日) 16:40:25.48 ID:3v6yWBPw
159で
10Lの箱に典型的なロクハンを入れて1Khzで鳴らした時にコーンが感じる
音圧を計算するとスピカ単体を無限空間に置いた場合に比べてコーンは約
100倍の抵抗を感じる事が分かった

と書いたが後で説明する間違いの為約100倍は約0.16%で箱の影響は無視で
きる.何故間違ったかを少し理論の説明も兼ねてすると計算したのは

箱に入れた為に必要になった駆動力/スピカ単体を駆動する力

間違ったのはスピカ単体を駆動する力の質量*加速度を計算する所で間違って
速さつまり1階微分で計算していた.加速度はもう一度微分しなければなら
ない.1KhzのSinの微分は6280倍だから6280倍間違っていた訳だ(藁)

加速度は周波数の二乗に比例するから100Hzだと16%になるがこれでも箱に入
れた影響は無視できるだろう.(より大きな箱に入れるとさらに小さくなる)
ここで周波数が高いと割合が小さくなるのは周波数が高いと加速度が
大きくなってスピカ単体を駆動する力が大きくなり分母が大きくなるから
だ.

極端に小さな箱は別として箱の影響でコーンの振動が制約を受けること
は殆どないから後面解放のご利益は別の要素から考える必要がある.
168名無しさん@お腹いっぱい。:2012/04/29(日) 21:11:59.85 ID:ag75wi8f
実装してコーン紙押してみれば明らかに抵抗あるのが分かりますよ。
抵抗があるから周波数特性も変化する。
影響無いなら周波数特性も同じでなくっちゃ。

どんな計算してるのか合ってるのかも分からんがその計算だと
10Hzでは1600%になって低音での影響は無視出来るものでないのも
解るよね。
169名無しさん@お腹いっぱい。:2012/04/29(日) 21:48:33.33 ID:H1SRkYWL
制約とか抵抗とかいう言葉が物理に使う言葉じゃないからどうしてもイメージ議論に見える。
力学上、バネ(k)か、減衰(C)か、慣性(m)か、どれについて話しているの?
170光速:2012/04/29(日) 22:12:32.39 ID:3v6yWBPw
100Hz以下の低音はスピカの能力が大きく関係し,多くの場合ウーハーとか
バスレフ等で対応するから箱に入れる,入れないとは別の要素が大きく
なるので省略しました.コーン押して抵抗があるのは1Hz程度の話でさ
らに別の話になります.
171OB3:2012/04/30(月) 06:12:19.82 ID:3fenpeIs
ゆっくり押すと抵抗が大きく、早く押すと抵抗が小さい?
そう言い換えることが許されるなら、日常生活の実感とはむしろ逆になってしまいますね。
たとえば自転車で10km/hくらいのスピードを出すのは容易で、風を感じて快適くらいのものだけど、
速度を上げれば上げるほど空気が前進の邪魔になっていると強く感じるものですが。
172OB3:2012/05/01(火) 21:40:11.20 ID:/fb71bVF
KEFでは活性炭の一種を密閉キャビネットに入れて内圧の影響を減らすACEという技術をアピールしていますね。
http://www.audiounion.jp/products/kef_ace.html

さてチャンデバCX2310ですが、なかなかいい感じです。
ステレオ2ウェイにして、クロスは44〜60Hzくらいに設定、25Hzからのサブソニックフィルターもオン、
ハイ出力をSICA6090オープンバッフルに、ロー出力を以前使っていた自作SWに入れています。

多くのソースでSWは不要(もともとあまり入っていない)で、SICAだけでも十分聞けます。
2310を介することで、低域アタック音に付随していたゴソッという異音はほぼなくなりました。
全体にノイズをろ過したようなクリアで見通しのよい音です。
情報量が減った感じはなく、むしろノイズに埋もれていた音が表に出てきたという感じ。

もともとオープンバッフルでは低域再生に限界があるので、
こうしたローカットはユニット保護、ノイズ低減などでメリットが十分あるように思います。