30万のCDP=ipod

このエントリーをはてなブックマークに追加
89名無しさん@お腹いっぱい。
>>81
Appleは平均およそ200ドルの携帯音楽プレイヤーを2007年までに1億台!売っているわけだが、
売上のたった1%を次期製品開発費に回すだけで2億ドルだ。

iPodと対決させられる(かわいそうな)自称高級CDプレイヤーの開発費は何ドルかな?
開発者は何名かな?理工系で最高の学校を出た人が就職したがる会社かな?
台湾の半導体ファウンダリーにカスタムLSIを発注できるかな?
TIみたいなデジタル信号処理専門の会社をパートナーに巻き込めるビジネスができるかな?
サプライヤーが取引したくなるような財務安定性があるかな?
自社内に最新の計測機器や設備をレンタルでなく自前で取り揃えられるかな?

巨額投資のできる大企業の製品に、例え音質というただ1項目だけでも、弱小企業が
勝てるわけはないんだよ。売価比較なんて問題じゃない。売価が50倍違うだって?
開発費で見れば万倍違うんだよ・・・

「iPodの方が音が良い」という評価を「痛快なできごと」などと思ってはいけない、
事実はもっとシビアで恐ろしく、つまり金がすべてということだ。
マニア向けというニッチでさえ、中小は生き残らせてもらえなくなるのさ。
ネチネチとちんまくやってたオーディオ界にAppleという黒船どころか宇宙戦艦がやってきてしまって、
もう、マニア向けが生き残れる分野はスピーカーだけ、スピーカーだけになると思うよ。

もう一度言うけど、やっぱり金が全てなんですよ。
90名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/26(月) 03:37:33 ID:xkVtwWR/
何故マニア向けオーディオ機器メーカーがあのような
くそ重い重厚長大なケースやメカばかりの製品を作るのか?
理由は「それしかできない」からだ。

ああいう作りなら、ほんの数名の設計者と職人が何台かの(型落ちの)
工作機械を操るだけで製造・販売できないこともない。

逆に、高精度の樹脂部品は金型を起こせば億単位の金になってしまう。
専用設計のLSIマスクを起こそうとしてもそうだし、ファウンダリーは1ロット10万個買えとか言ってくる。
だからエレキ部分は入手可能な部品で作るしかない。その部品がディスコンになったら
設計変更だ。半導体部品メーカーは大企業相手しか選択肢が無いので、
年間数百数千しか製品が出ないミジンコなど相手にしないのだ。というか商社経由でしか会ってもくれないが。

従って、エレキ部分の専用部品は投資規模が比較的小さい電解コンデンサとかトランス
ぐらいになる。電解コンデンサやトランスというような「巻物」なら基幹材料を製造する大手化学メーカ
との間に小規模な会社が挟まるから発注に応じてくれる。
91名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/26(月) 03:40:41 ID:xkVtwWR/
アルミ削り出しなんちゃら、超巨大トランスや電解コンの御大層なメカを「凄い」などと思ってはならない。
真実は「それしかできないんだね・・・」だ。
もっと言うと、最新技術の取り込みも難しい、特許という壁があるからだ。中小は自社内に
特許権利を処理できる知財部門など持ってないからな。あそこの高級品メーカーが
こんな製品を作ってくれたら・・・みたいな望みが実現しない理由もこの辺にある。
特許料を払う法務処理だけでも負担になるんだ彼らには。それができる人材が社に居ない。

例えば、クルマの世界で、カスタム品のアルミホイールは格好の良い名前のマニア向け品が
ゾロゾロ並んでいるが、タイアそのものはほんの数社からしか選べない。
アルミホイールはアルミ熱間鍛造品だから、数百万円規模の投資で1個型さえ起こせば作れるのだ。
その型を町工場に渡せば納品してくれる。一方、タイアそのものは超大規模な生産設備を要する。

この辺り、どの業界もそうなんだが、マニア向けの小企業が雑多な製品群を(高級品と称して)売る場合、
「いじれる箇所」がおよそ決まっているのだ。そしてそういうのは、
製品の構成そのものが大きく変革する次期(オーディオとネットとの融合、というような)には
奇麗さっぱり消えてなくなる。商売そのものの構造に消費期限があるんだよ。それがピュアAU界にも来ただけ。
フォーマット通りと言える。