■モニター・スピーカーの世界■

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>>425
昔より音が悪くなったかどうかは主観の問題だが、そう思う人が多いのは、音楽業界のデジタル化によるものだ。
そこのところはここでは詳しく述べないが、
その他の理由として、時代とともに民生機が小型化していくことで、(ホームステレオーラジカセーipod) 
ある意味マーケット自体がハイファイを求めなくなったということも重要な原因だ。
さらに、アメリカ的な「マーケティング」という概念が音楽業界に浸透したことで、
プロダクションの最終的な音質は昔よりさらに合理的に決定されるようになった。
もちろんこれは一般論なのですべてのプロダクションがそうとは言わないが、
音楽の最終的な音は、常にマーケットによって最終決定されていうということは、忘れてはならない。
たとえば、レゲエのプロダクションはレゲエのマーケットであるサウンドシステムや非常に廉価なシステムによって
決定されてきたし、生演奏でも、オーケストラの音質は、演奏されるホール(演奏会)というマーケットによって決定されてきた。
オーケストラの音を、レゲエのサウンドシステムのあわせて決定した天才は、俺の知る限りいない。w

だから、ここでミックス用のニアフィールドモニターに関して限定していえば、
現在のモニターというのは高音質であることが最良ではなく、そこで聴かれる音質がその商品が聴かれるマーケットである、
ラジオやカーステやラジカセで聴いても同じバランスで鳴ることのほうが重要なわけで、
そういった条件にはまったモニターが最良ということになる。当然、あるレベル以上の分解能も必要だが。
今の主流であるGenelecを聴いた人はわかると思うが、高域も低域も非常に人工的で、中域は手前に張り出している。
もっと自然な音質でかつ分解能も高いSPもあるのになぜ?と思う人もいるだろうが、
実際には、Genelecのほうがラジカセなどの人工的なバランスに近いため、作業しやすいという人間が多いために、
市場を席巻してしまった。逆にこういうモニターで作業されたプロダクションに自然な音を期待するのは筋違いなわけだ。
こういった意味では、1氏が言っているように、モニターを聴けばその時代の音楽背景(つまりマーケット)がわかる、
というのは一理ある。