♯ 1bit アンプ ♯ Part2

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809名無しさん@お腹いっぱい。
>>787はここを読め
SM-SX100の社内音質評価会が開かれたのである。結果、評価は二分した。音質の高品位さは全員が認めるところであったが、
賛成派はこれまでにない自然な響きを持つアンプであり、特にトランジェントについては他のアンプでは再現できない魅力があると主張した。
一方反対派は「音の個性に欠ける」「低音のボリューム感が弱い」「濃厚な響きに不足する」といった意見が強かった。
両者はお互い譲らず、評価会の結論は暗礁に乗り上げた。
「意図的に低音の量感を出すことも出来るし、ディープな響きを強調した音作りも可能だ。
しかしそれは同時にSM-SX100の長所を削ってしまうことを意味するのではないか?」と、
討議が延々と続き、誰もが論議に疲れてきた頃、商品企画担当者が口を開いた
。「もう一度シャープの1ビットオーディオの意義を考えて欲しい。
このアンプは今までのオーディオの常識を覆すかもしれないアンプだと思う。
本当の意味で純度の高い増幅が可能なアンプだ。
我々はこの素晴らしい技術に対して真正面から商品化に取組む義務があるんじゃないだろうか。
これまでのオーディオマニアには受け入れない人もいるかもしれないが、
こんなアンプの登場を待ち望んでいた人もいるに違いない。もし現状に妥協して音作りをしてしまったらどうなる?
 『他社の高級アンプの音が小型サイズで出せるようになりました』なんて商品のどこに魅力がある? 
『これは正しい音なんだ』という自信を持とう。リファレンスアンプとして使ってもらえるアンプを目指そうじゃないか。」
不安と期待を抱えつつ、SM-SX100は完成品へ一歩づつ近付きつつあった。