【カート】バイク便ノヾイク急イ更Qスレ1【コロコロ】

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415FROM名無しさan
40代前半
この時期から親も何も言わなくなり、距離を置くようになる。
データ通信の高速化の影響でバイク便の需要が激減。不況とガソリン高騰が続き繁忙期でも手取り月20万円代に。
同世代はマイカーやマイホームを買い家庭を築くなか、便ライダーはバイク便の居心地の良さに甘え、いつか景気回復して以前のように稼げると信じ続けていた。
しかし需要は下がる一方でずっと乗っていたCB400も車検代の高さに維持できずに中古のVTZに乗り換える。
傭車も切られスポットに流れ込み、潰れた弱小便会社からもライダーが大量になだれ込んでくる。
そんな不況の中、会社は赤字へ転落し更に厚労省と公取委が便の実態調査に乗りだし、下請法を順守するか完全雇用にするかを求められる。
経営者は売却先を探すも見つからず、ついに会長一族が有り金を持って海外に逃亡してしまう。

40代後半
倒産は免れたがホールディングスなどグループ解体、バイク便一つで郊外の雑居ビルの1フロアを借りて営業する。
内勤社員もほとんどが切られ行き場を失って下請ライダーとして走ることとなる。若い奴は皆逃げていき年寄りだけが残る。
ヤマトや佐川などの大手物流のインフラが効率化し、バイク便で都外への配達はほとんどなくなる。
そんな状況で生き残りを図るために激安便に参入する。高速仕事も少なくなりバイクもVTZからアドVに変える。
一日15時間稼動しても手取り4000〜5000円の日々が続き、家賃が払えずに都内のマンションから郊外のアパートに引越しする。
バイク便同業者から連続通り魔や強盗などの犯罪者が出始め、バイク便のイメージが更に悪くなる。
排気ガスの影響か体調を崩す事も多くなるが、保険証も取り上げられてお金もないので健康診断も受けられない。
416FROM名無しさan:2009/12/19(土) 18:31:04
50代前半
連絡もしないままだった親も亡くなり、兄弟にも呆れられて連絡がつかなくなる。
同世代が役職に就く頃、何も資格も職業経験のない便ライダーはアルバイト雑誌を読みふける毎日。
年老いて退化した動体視力にアドVの加速は辛くなり、スクーターは維持費が高いので中古の原付カブに乗り換える。
仕事の少ない日は別の仕事をしようと日雇いの引越し手伝いのバイトに就くも、年下の引越会社の社員に尻を蹴られて逃げ出す有様。
この時になって一生バイク便で働こうとした自分の選択が過ちだったことに気づき、就職先を探そうにも年齢が災いして面接すら受け付けてもらえなくなる。
バイク便そのものの知名度もなくなり、同期のジジイライダー達も塀の中や樹海の中へ消えて行き、ついに請負金の支払いが滞り社長が事務所の中で首を吊って死んでいるのが見つかる。

50代後半
事務所を雑居ビルからアパートの一室へ移転し、配車が社長を兼業して細々とバイク便というサービスは残っていた。
安価な短距離を一日1〜2本こなし、その日の食費を稼ぐ毎日。
なんとか警備会社の面接のアポはとれたが落とされてしまう。他のバイトも探すが何も資格も経験もないジジイを採用する会社はなかった。
アパートも家賃滞納で追い出され、最後は親請会社も社長兼配車が逃げ出して職を失ってしまう。
残った数人のジジイライダー達で公園に集まり、使うことのなくなった白紙伝票や仕事の備品を燃やし暖をとり、無料で貰ったおでん汁を回し飲みする。
これからどうするかを話すも誰も口を開こうとしなかった。