593 :
名無し職人:
ある女性が買い物帰りに奇妙な葬列にでくわした。喪主と見られる婦人の後ろに
2つの棺を乗せた馬車が続き、その後に200人ほどの女性が一列に並んで歩いて
いたのだ。女性は好奇心を抑えきれず、先頭の婦人に聞いた。
「あの…こんなことを聞くのは不謹慎かも知れませんが、このお葬式はどういった
ご事情なのでしょうか?」
婦人はベール越しにちらりと女性を見て答えた。
「私の飼っていたドーベルマンが主人を噛み殺しましたの」
「まあ、それはお気の毒に。では、もう一つの棺は?」
「ドーベルマンは主人のお母さんも一緒に噛み殺したのです」
それを聞いた女性はおそるおそる尋ねた。
「あの…お葬式が終わったらそのワンちゃんを貸して頂けませんでしょうか?」
すると婦人は静かな声で答えた。
「一番後ろにお並びください」