実話にまさるものなし〜たった四杯で夜も眠れず〜

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26語り部
5年前、私が中学だった頃、一人の友達を亡くしました。
表向きの原因は精神病でしたが、実際はある奴等に憑依されたからです。

私にとっては忘れてしまいたい記憶の一つですが、先日古い友人と話す機会があり、
あのときのことをまざまざと思い出してしまいました。
ここで、文章にすることで少し客観的になり恐怖を忘れられると思いますので、綴ります。

私たち、(A・B・C・D・私)は、皆家業を継ぐことになっていて、
高校受験組を横目に暇を持て余していました。

学校も、私たちがサボったりするのは、受験組の邪 魔にならなくていいと考えていたので、
体育祭後は朝学校に出て来さえすれば後は抜け出しても滅多に 怒られることはありませんでした。

ある日、友人A&Bが、近所の屋敷の話を聞いてき ました。
改築したばかりの家が、持ち主が首を吊って自殺して一家は離散、空き家になってるというのです。

サボった後のたまり場の確保に苦労していた私たちは、そこなら酒タバコが思う存分できると考え、
翌日すぐに昼から学校を抜けて行きました。

外から様子のわからないような、とても立派なお屋敷で、こんなところに入っていいのか、
少しびびりましたが、ABは「大丈夫」を連発しながらどんどん中に入って行きます。

既に調べを付けていたのか、勝手口が空いていました。書斎のような所に入り、
窓から顔を出さないようにして、こそこそ酒盛りを始めました。

でも大声が出せないのですぐに飽きてきて、5人で家捜しを始めました。
すぐCが「あれ何や」と、今いる部屋の壁の上の方に気が付きました。