【金色の玉が二つ】
http://caramel.2ch.net/test/read.cgi/owarai/1016212109/6 昭和史における最大の謎―それが3億円事件の真相。
脚本は綿密な当時の取材を素に、大胆な推理と独自の観点から事件の真相に迫った意欲作だ。
特に犯人役の山田隆夫は、綿密な知能犯の冷酷すぎるまでの鋭さと座布団職人の時の穏やかな
気のいい青年とを見事に演じ分け、彼の役者としての才能を一気に花開かせた感がある。
また、金の玉の謎を追う新聞記者に新人女優を抜擢したキャスティングの妙も光る。
彼女が「金の玉」と口にする時にみせる恥じらいを、カメラは如実に映し出している。
これは、現代女性が失ってしまった何かに対するレクイエムであろう。
【イプールの記憶 制作・アルシネテラン】
http://caramel.2ch.net/test/read.cgi/owarai/1016212109/99 ぼくと一緒に試写会へ行った自称映画通の友人は言った。「どこがデ・パルマだ? まったくわからん」
ぼくは普段、映画というものをまったく見ないので、ブライアン・デ・パルマという人がどういう映画を
撮っている人なのかよく知らない。しかし「イプールの記憶」を観た限りの印象を言えば、この人は
「他人にとっては恐らくどうでもいいであろう事に神経を使う映画監督」なのではないか。
自伝の映画化だからヨイショする訳ではない。二階の窓から落ちるシーンは、原作にも書かなかったし、
監督にお話した訳でもないのに、監督はこの作品でぼくの記憶を「ぴたりと言い当てた」。嬉しかった。
ぼくの両親役の大杉漣さんもミウミウも、どこかとぼけた感じがあって、そんなところも楽しめた。