ワシントン――米国務省の職員が、米大統領選の指名を目指すバラク・オバマ候補、
ジョン・マケイン候補らのパスポート情報に不正アクセスしていたことが分かり、これまでに2人が解雇された。
国務省は20日、民主党のオバマ氏のパスポート情報が1月から3月にかけて3回にわたってのぞき見されていたことを確認。
翌21日にはマコーマック報道官が記者会見し、その後の調べで民主党のヒラリー・クリントン候補と共和党のマケイン候補の情報も盗み見されていたことが分かったと明らかにした。
オバマ氏の情報に不正アクセスした派遣職員は2人が解雇、1人が懲戒処分となったが、懲戒処分を受けた職員がその後、
マケイン氏の情報ものぞき見したという。この職員は解雇はされていないが、パスポート情報へのアクセスを禁じられた。
一方、クリントン氏の情報は昨年夏、別の職員が研修中にアクセスし、この職員は訓告処分を受けた。
ライス国務長官はこの問題について徹底調査を約束し、電話で各候補者に謝罪した。
現在、米司法省の監視の下で国務省が調査に当たっているが、オバマ氏は「国務省内部の問題では済まない」として、議会の介入を求めている。
マケイン氏も、謝罪だけでなく捜査が必要だと指摘した。
国務省のコンピューターシステムでは、著名人の情報など特定の記録に理由なくアクセスしようとすると、管理職に通報される仕組みになっている。
マコーマック報道官は、職員が情報を盗み見したのは「軽率な好奇心」によるもので、悪意はなかったと弁明。
しかし「具体的な数字は示せないが、パスポート情報への不正アクセスは恐らく毎年数件はある」と述べ、
一般の米国人の情報ものぞき見されている可能性があることを認めた。
ソース
ttp://www.cnn.co.jp/usa/CNN200803220002.html ttp://www.cnn.co.jp/usa/images/CNN200803220003.jpg