福岡ヤフードームで27日に行われる予定だったプロ野球のソフトバンク―西武戦が、
西武の選手が乗った東京―福岡間の全日空機の到着が大幅に遅れたため中止となった。
不具合の修復に手間取ったうえ、夏休みシーズンの週末で後続便が満席状態のため、
選手たちも乗り換えられないなど不運が重なった。夏休み期間中のナイターを楽しみに
していた家族連れなどはがっかりした様子だった。
全日空によると、選手、監督ら約60人が乗った羽田発福岡行き251便(ボーイング747型)は、
午前11時35分に出発、午後1時20分に到着予定だった。ほぼ満席の乗客589人を乗せて、
定刻より6分遅れで出発したが、地上走行中に主翼のフラップの不具合を示す計器表示が出たため、
駐機場に引き返した。
部品を交換したが、すぐには修復しなかったため、代替機を手配。結局同3時6分に出発し、
同4時45分に福岡空港に到着した。
この間、乗り換え便を探したが、夏休みシーズンと週末が重なったため、全日空、日本航空とも
ほぼ満席だった。
両チームは試合開始を1時間遅らせて午後7時とすることも検討したが、観客の帰宅時間などを考慮し、
結局、中止に。
ソフトバンクの小久保選手は「プロ14年目やけど、初めてやな」。西武の伊東監督は「こんなトラブルがあって、
福岡のファンには申し訳ない」。
この日は、ソフトバンクは杉内、西武は涌井と、ともに好投手が先発予定とあってファン注目の一戦。
福岡県那珂川町の会社員、末永純一さん(36)は息子の健翔君(6)とドームに到着して中止を知った。
「初めてドームに来たが、ショック。ホークスは4連勝中と、調子が良いので『いい気分で帰れるかな』と
思って来たのに、こんなことになるなんて」。健翔君も「松中選手が試合に出るのを見たかった」とうつむいた。
全日空は「乗客のみなさまやソフトバンク対西武の試合を楽しみにしていた方にご迷惑をかけたことを
おわびします」とコメントした。
http://www.asahi.com/sports/update/0727/TKY200707270486.html