日本にはないご病気自慢。

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91みにー

マラリアはハマダラカAnopheles spp.によってヒトからヒトに
媒介される.熱帯,亜熱帯に多い病気であるが温帯地方にもある.
日本,韓国にもあったし,かつては北アメリカではアメリカ病と
いわれたこともある.カ(蚊)の唾液とともに胞子小体の形で
人体に注入されたマラリア原虫は肝細胞内に入り,
赤外型(組織型)原虫となって増殖,10〜14日の後,
分裂小体となって流血中に入り,赤血球に感染する.
そこで栄養体,分裂体と成長する無性生殖により増殖する.
成熟した分裂体の中に植物の種子に相当する分裂小体ができ,
これがこぼれて次の赤血球に入って再び無性生殖をくり返す.
一部の分裂小体は無性生殖をしないで雌雄の生殖母体となる.
熱帯熱マラリアの生殖母体は半月状を呈するのでとくに半月体
と呼ばれている.生殖母体は人体内ではそれ以上増殖できず,
カの体内に入って初めて雌雄の生殖体となり接合して有性生殖を営む.
いくつかの段階をへて胞子嚢に成熟するとその中に無数の胞子小体が
でき,それがカの吸血時その唾液とともに人体に入る.
ヒトに感染するマラリア原虫には熱帯熱,三日熱,卵形,
および四日熱マラリア原虫の4種類がある