▲高山病▼

このエントリーをはてなブックマークに追加
1名無しさん@お腹いっぱい。
症状は?
原因は?
防止法は?
治療法は?
etc・・・・・
2名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/08(水) 21:57
>症状
頭が痛い、気分が悪い、吐き気がする、脈は速く呼吸は浅い
->肺水腫になり口から血の混ざった泡を吹く、昏倒
->脳浮腫、死亡

>原因
多分気圧の低下と酸素不足なんだろうけど、どういう機構かは知らない。

>防止法
何日、(8000m峰なら場合によっては何ヶ月)かけてゆっくり高度を稼ぎ、高地順応する。
高い山に登らない。(冗談ではなく、どうやってもダメな人もいる。)

>治療法
ともかく急いで高度を下げる。昏倒してる場合はその場で寝かさずすぐに担いで山を降りる。
高度で数百m降りただけで回復する場合が多い。
3名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/08(水) 22:09
2000メートル程度で発症する人も、いるらしいね。
2000メートルなんて、長野県では、ドライブコース
なのに。(渋峠・車坂峠・麦草峠…等)
4:2000/11/08(水) 22:13
富士山の山小屋等で売っている(らしい)酸素ボンベって、
効果あるの?単なる気休めと言う説もあるけど。
5>4:2000/11/08(水) 22:24
酸素は15分以上吸い続けなければ効果はないよ。
あんなちいさなボンベでは、やっぱり気休めでしょう。
6初心者(5.8):2000/11/08(水) 22:28
少し前に書いたレポート(長文)

==============================
高所障害とは
------------
 高所に登ったとき現れる障害であり、急性期には末梢の浮腫、ある
いは脱水、眼底出血、激しい頭痛、不眠、嘔気、嘔吐、周期性呼吸、
運動失調などが現れる。症状が現れる高度は通常は標高3000m以上で
あることが多いが、個人差が大きく1700mで現れた症例もある。


高所の分類
----------
通常の高所(2400〜4300m)
  このぐらいの高度から高所障害が発生する。肺水腫はまれにしか
 起こらない。

非常な高所(4300〜5500m)
  高所順応せずにこの高度に達したばあいには種々の高所障害が起
 こりやすい。

極限の高所(5500〜8800m)
  この高度には高所順応した人しか登れず、高山病にかかりやすい
 人には登れない。5500m以上の高度に長期間滞在すると、高所順応
 を強化することができないばかりか逆に体力を消耗する。


高所での身体機能の変化
----------------------
 高所に到達後、1回に心臓が送り出す血液の量が少なくなる。その
後増加するが、また少なくなる。

 高所では気圧の低下のため、赤血球中のヘモグロビンが酸素を運ぶ
量が少なくなる。全てのヘモグロビンが酸素を運んだときを100とす
ると、平地では通常97%ぐらいだが、標高2400mでは89%に、3700m
では83%に低下する。

 呼吸は呼吸筋の運動によって行われるが、高所では呼吸筋の働きが
激しくなり、少なくなっている酸素を呼吸運動そのもので多く消費し
てしまう。呼吸筋が疲れてしまうと、呼吸運動が低下し、さらに体内
の酸素量は減ってしまう。

 睡眠中は平地でも呼吸の回数と深さは低下し、わずかながらヘモグ
ロビンが酸素を運ぶ量が少なくなるが、高所ではそれがさらに著しく
なる。4300mで覚醒中は86%であるが、睡眠中は75〜60%にまで悪化
する。それゆえ「低地で眠り、高く登る」べきである。睡眠薬の使用
は酸素不足をさらに悪化させる。          ^^^^^^^^^^^^
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
 高所に早く登ると、血液中の水分が身体の細胞に吸収されて血液量
が減ってしまう。また呼吸数が増えるため、肺から水分が多く失われ、
血液量が経る原因となる。血液量が減少すると運動能力は低下する。
高所では十分に水分を摂取する必要があり、4500m以上では1日4リ
ットル以上の水分をとる必要がある。

# 動脈血酸素飽和度
   動脈を流れる赤血球に含まれるヘモグロビンのうち、どのぐら
   いが酸素を運んでいるかの割合。全てのヘモグロビンが酸素を
   運んでいれば100%である。健康な人で平地で95%以上であり、
   通常は92%を切っている場合には酸素吸入などの治療を要する。

 高所順応は、一般に10日間で約80%の順応がなされ、6週間で約95
%の順応がなされる。それ以後は大きな変化はなく、筋肉の耐久力の
改善などが見られる。


7初心者(5.8):2000/11/08(水) 22:30
続き
==============================
急性高山病
----------
 脳の酸素不足によって起こる。主な症状は頭痛、めまい、疲労感、
息切れ、食欲不振、嘔気、嘔吐、睡眠障害などであり、不安発作や過
換気が起こることもある。また記憶障害、健忘、思考力の低下なども
起こり、重症になると歩行障害、精神異常、幻覚などが現れる。
 症状は高所に到着後12〜24時間で始まり、やく3日間で楽になる。
 標高4300mに登った場合にはほぼ100%発生する。


急性高山病になったら
--------------------
 安静にし、低所に下がることである。600〜900mの下降でも効果が
ある。睡眠はかえって症状を悪化させることがある。睡眠薬は使うべ
きではない。食事は炭水化物を多くとるようにし、水分も多めにとる。
アスピリン(バファリンなど)は頭痛に効果がある。喫煙や飲酒もや
めるべきである。
 症状が重い場合には安静にして酸素吸入する必要がある。酸素吸入
は毎分2リットルで15分以上行わなければ効果がない。


高所肺水腫
----------
 高所肺水腫は高所障害の中でもっとも危険なものである。
 呼吸によって気管に入った新鮮な空気は、枝分かれした気管支の先
の直径0.1〜0.2mmの肺胞という毛細血管に囲まれた小部屋に入り、こ
こで酸素と二酸化炭素のガス交換が行われる。
 肺水腫は肺胞の毛細血管に高い圧力がかかったときに、圧力によっ
て毛細血管から血液中の液体成分がしみ出し、肺胞内に液体が溜まり、
ガス交換を阻害するものである。
 肺胞内の酸素濃度が低下すると、それに対する適応として肺動脈の
内圧が高まる。通常ならば毛細血管の手前の細い動脈が収縮して毛細
血管に必要以上の血液が流れないようにするのだが、高所肺水腫にか
かりやすい人は、この動脈の収縮が均一に行われずにある区域は収縮
し、別な区域では収縮しない。そのため収縮しない区域では肺胞に多
量の血液が流れ込み、肺水腫が起こる。これが高所肺水腫である。
 症状は息切れ、胸部の圧迫感、倦怠感、咳などである。咳がひどく
なると泡状の痰が出るようになり、やがて血痰になる。脈拍、呼吸数
も早くなる。重症化すると意識状態も悪くなり、錯乱やおかしな行動
が見られ、意識消失することもある。
 標高2400mで高所肺水腫を起こした症例がある。


高所肺水腫になったら
--------------------
 直ちに下山するか酸素吸入を行う。600〜900m下がれば、通常直ち
によくなる。下山後は2〜3日は安静にする必要がある。歩けないよ
うならば、搬送する必要がある。その後医療機関での治療が必要であ
る。


高所脳浮腫
----------
 脳の酸素不足による障害であり、必ずしも脳浮腫が起こっていると
は限らない。予期しないときに突然起こることがあり、注意が必要で
ある。
 高所脳浮腫の多くは3700m以上の高度に到達して後数日して現れる。
 主な症状は頭痛、運動障害(姿勢が維持できなくなる。歩けなくな
ったり、たてなくなったりするなど)、精神状態の異常(不穏、記憶
障害、判断力の低下、幻覚、異常行動、意識障害など)が現れる。


高所脳浮腫になったら
--------------------
 直ちに酸素吸入を行い、下山する必要がある。意識障害が起きた場
合にはすぐに入院治療の必要がある。

# 脳浮腫
   脳出血や梗塞、腫瘍などによって脳の毛細血管から血液中の液
   体成分が漏出し、脳容積が膨れる状態をいう。放置すると膨れ
   た脳が脳自体を圧迫し、やがて心臓から脳に血液を送る動脈を
   圧迫して血流が途絶え、脳死に至る。


高所眼底出血
------------
 網膜は眼球の奥にあり、カメラのフィルムに相当する働きをする。
4300m以上でしばしば眼底(網膜)出血が起き、5400m以上では30〜
100%の人が起こす。
 自覚症状はほとんどなく、下山すれば4〜6週間で出血は消失する。
 まれに視覚異常や眼痛があり、ごくまれに視覚異常が永久に残るも
のがある。
 自覚症状のない眼底出血ならば、下山の決定は各個人に任せてよい。


全身のむくみ(浮腫)
-------------------
 手足のむくみは不快ではあるが実害はなく、平地に降りれば2〜3
日で治る。水分貯留が浮腫の原因であるが、高所で浮腫が起きるメカ
ニズムはよくわかってない。
 浮腫が起きた場合には塩分の摂取を控えるようにする。
8初心者(5.8):2000/11/08(水) 22:31
これで最後
===============================
<付録1>
高度(m)と気圧(標高0mを100したときの割合)、動脈血酸素飽和度(%)
  0 100 97
1500 83 92
2400 74 89
3000 69 85
3700 64 83
4600 54 75
5500 50 71
6100 46 65


<付録2>
レイクルーズの急性高山病自己判定スコア
 1991年、国際低酸素シンポジウムで定められたもの。
 aあるいはa+bが3点以上の場合は急性高山病である

a自己評価
  ●頭痛
    0,全くなし
    1,軽い頭痛
    2,中程度の頭痛
    3,強い頭痛、耐え難い
  ●消化器症状
    0,症状なし
    1,食欲低下、または吐き気
    2,中等度の吐き気、または嘔吐
3,強い吐き気と嘔吐、耐え難い
  ●倦怠感、脱力感
    0,なし
    1,軽度の倦怠感、脱力
    2,中等度の倦怠感、脱力
3,強い倦怠感、脱力、耐え難い
  ●めまい、ふらつき
    0,なし
    1,軽度のめまい
    2,中程度のめまい
3,強いめまい、耐え難い
  ●睡眠障害
    0,いつも通りに眠れた
    1,いつも通りには眠れなかった
    2,何回も目覚めて、よく眠れなかった
3,全く眠れなかった

b臨床的評価
  ●精神状態の変化
0,なし
 1,傾眠、無気力
    2,見当識障害(今がいつか、ここが何処か分からない)、錯乱
3,昏迷(刺激すると目を開ける)、半昏迷
    4,昏睡(刺激しても目を開けない)
  ●運動失調(一直線上を、一方の足のかかとを他方の足のつま先
   につけるように歩く)
   0,失調なし
   1,バランスを保つ動作が必要
    2,線から踏み外す
3,倒れてしまう
    4,立てない
  ●末梢の浮腫
    0,浮腫なし
   1,1カ所の浮腫
    2,2カ所の浮腫


※参考文献
「登山の医学」 J.A.ウィルカーソン編 東京新聞出版局
「中高年のための登山学 Q&A」 NHK出版
「医学大事典」 医歯薬出版
9壊社員:2000/11/09(木) 06:57
ネパールにトレッキングに行ったときの経験では、初期症状は風邪に似ています。
なお、ニンニクが高山病対策として効くと現地の人に教えられましたが、
帰国後、ゴルゴ13がヒマラヤを舞台にした作品でニンニクを食べている場面を見て
いろいろと感心した覚えがあります。
10メロン王子:2000/11/16(木) 02:17


   __∧ ∧_     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 /\ ( ゚д゚)\ <   上の方で寝るのは良くないのか   すげー為になったから上げる
 \/| ̄ ̄ ̄ ̄|\ \_____________
   \|____|〜
11名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/16(木) 12:03
思うんだけど、行動中は症状がでない。
休むとなる。
だからできるだけ休まないようにしている。
12金ちゃん:2001/03/01(木) 23:33
どうも、体質ですね。
なる人はなるけど、ならん人は本当にならない。
携帯用の酸素ボンベは気休め程度ですが、無いよりはまし。
登山前に入手しましょう。富士山なんて、下界の3倍の値段になるし。
13初心者(5.9):2001/04/29(日) 23:32
富士登山計画とか言う人がでてきたのでageておこう。
14列島縦断名無しさん:2001/04/30(月) 22:14
富士登山の注意
・登山前の食事は、腹八分目
・走らない
・高山病になったら、とりあえず吐く。そして小屋に泊まる。
・酸素ボンベは吐いた後に使う
・夜行登山は極力避ける
子供はスグ走ろうとするので、要注意!(私がそうだった・・・鬱)
15パキスタン好き
高山病は吐いても治らない。
酸素ボンベもあまり期待しない方が良い。
下ると急激に改善される。
急激に高度を下げることが出来ない場合
ダイアモックス(利尿剤)が効果あり。(個人差もある)
睡眠不足は大敵だが、睡眠中は呼吸機能が低下するので
朝に症状が悪化する場合が多い。