/ ´,_ゝ`\初心者のための富士山登山入門90m

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386底名無し沼さん
>>372
大前提として胃や腸からは酸素はほとんど吸収されない。胃や腸内にある気体はほとんどがゲップやオナラとして排出される。

市販の酸素水は高濃度のものでも1リットルあたり安静時の呼吸数回から十数回分程度の酸素しか含まれていない。
開封すると短時間で酸素は抜けてしまう(炭酸飲料の炭酸が抜けるのと一緒)。

酸素タブレットは酸素をゼロと言っていいほど含んでいないし胃や腸内で酸素を発生させもしない。
大部分の酸素タブレットの主成分はビタミン・ミネラル類あるいは生姜エキスなどで、「血行を良くして全身に酸素(ヘモグロビン)を届けやすくする」という趣旨のものである。

酸素缶については、診療所等における高山病治療でも酸素吸入を行い症状が改善される場合が多いので有意義であると言える。
ただし、診療所等での酸素吸入は最低でも連続して30分程度行われている。
ほとんどの富士山登山者は短い呼吸で数回酸素缶を吸っただけで「効かねぇ」と言ってやめてしまう。
正しくは3〜5秒くらいかけて酸素缶から酸素を噴出して深く肺がいっぱいになるまで吸い込み、
酸素缶の酸素噴出を止めたらそのまま約2秒ほど息を止め胸に力を入れる(肺の中の酸素に圧力をかけて肺胞に酸素を押しこむイメージ)。
その後に口笛を吹くように口先をすぼめてゆーっくりと20〜30秒くらいかけて息を吐き出すのである。
このサイクルを繰り返し行っていけば市販の5リットル程度の容量しかない酸素缶を有効に使う事ができるのである。
なお、この呼吸法は酸素缶が無くても有効な手段と言われており、ハワイのマウナケア山(標高4205m)の観光ツアーなどでも採用されている。
また、富士山の山小屋の中には高山病の初期症状を訴える宿泊客に風船を膨らまさせる事によってこれと似たような呼吸法を自然ととらせ症状を改善させている所もある。