アルパイン総合

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223底名無し沼さん
>>218

野暮を承知で書くけど、アルパイン・クライミングの元来の意味は、
雪線以上の雪と氷と岩の山を登ること。ヨーロッパ・アルプスの森林
限界以上雪線以下の高度の一般登山路をたどるのはトレッキング。
 雪線以下の日本アルプスでは、上記の意味でのアルパイン・クライ
ミングは夏は本来無理だけれど、局所的にそれに近い場所があって、
そこでの登山はアルパイン・クライミングに近いといえる。あとは積
雪期。ただし、積雪期になると夏のヨーロッパ・アルプスとは異なる
困難さに直面するわけだけど。
 ヨーロッパ・アルプスとちがって日本アルプスではクライミングの
場とトレッキングの場とが垂直に分かれておらず、トレッキングの場
の中に局所的にクライミングの場が混在している。
 なお、アルパイン・クライミングを支えている考えかたとして
アルピニズム(より困難をめざす)というものがあるわけだけど、
アルピニズムの追求は、登山の範囲を絶えず変化させてきた。
最初は氷河・岩稜のルートを狙い、それが「壁」に移行し、場所も
アルプスからヒマラヤその他の極地へと。
 より困難な「壁」をという志向が純粋化すると、困難な壁であり
さえすれば、雪線以下でもいいとなる。さらには、壁でありさえす
れば山でなくてもいいとなりさえする。もっと極端になって、人工
でもいいという方向へいきつけば、いわゆるフリークライミングに
なる。