◇遭難・救出ドキュメント
毎日新聞 2009年7月18日 地方版
■トムラウシ山
▽16日
午前5時半ごろ 18人のパーティーが大雪山ヒサゴ沼の避難小屋を出発。トムラウシ山山頂を目指す
同11時ごろ トムラウシ山頂付近で女性が体温低下で動かなくなる。男性ガイド1人が付き添い、残る16人は下山
正午ごろ 山頂付近で別の女性も体温低下で意識不明。この女性を含む女性3人と男性2人の計5人でビバークを始める
午後3時55分 男性ガイド1人と2人が5合目まで下山。110番で救助を要請
同4時45分 ビバーク中のガイドからツアー会社に「下山できない。救助要請します」とメールが届く
同5時15分 同じガイドからツアー会社に「4人ぐらいダメかもしれないです」とメール
同11時45分 道が自衛隊に災害派遣要請
同11時50分 広島市のツアー客の男女2人が登山口付近に自力で下山
同11時59分 先に下山していた2人が登山口に到着し道警救助隊員と接触
▽17日
午前0時55分 仙台市の女性と山口県岩国市の男性が登山口に自力で下山
(つづく)
同3時55分 道警山岳救助隊や自衛隊鹿追駐屯地などの約40人がトムラウシ山の捜索を開始。道警と自衛隊のヘリコプターも出動
同4時35分 トムラウシ山の中腹で倒れている女性を発見。ヘリコプターで収容。後に死亡確認
同4時45分 愛知県清須市の男性が自力で下山
同5時ごろ 中腹で別の女性を発見、ヘリコプターで収容。後に死亡確認
同5時10分 下山中の浜松市の女性を発見し、ヘリコプターで救出
同5時35分 頂上付近で意識不明の男性を発見、収容。後に死亡確認
同5時45分 頂上付近でビバークのためテントを張り、手を振る登山者を発見
同6時半ごろ 頂上付近で女性1人を救助。意識なし
同6時50分 頂上付近で男性3人、女性4人を救助。このうち、男性1人、女性3人が意識なし。後に死亡確認
同9時半ごろ 自衛隊が頂上付近で、単独で登山していた茨城県笠間市の男性の遺体を発見
同10時45分 中腹の残雪地帯で、最後の行方不明者となっていた男性ガイドが倒れているのを別の登山客が発見。命に別条はなし
同11時20分 死者5人と生存者5人のヘリ搬出完了
正午 捜索活動を終了
(終)