20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/19(金) 22:53:13.33 ID:asmLGpXsO
ジョン「おい……ボブの野郎はホモだぜ」
マイク「へぇ。何故わかったんだい」
ジョン「あいつのちんぽは糞の味がするんだよ」
「変わったレストランで美味しいナポリタンを見つけたんだ」
「何が変わってるの?インテリア?メニュー?」
「今度こっちに来た時に教えてあげるよ」
主人公には離れた地で暮らす恋人がいた
その地に、今、主人公は訪れている。昨夜から何も口にしていない。
夜になり、何かに誘われるように街に出る。
見知らぬ土地で一軒のレストランに入る。
「変な名前のレストランね・・・」そんな事を思いながら。
彼の好きだったナポリタンを注文する。
数分して出てくる。私は食べる。が、しょっぱい。頭も痛い・・・
・・・これは涙の味?ああ、私泣いているのか・・・あれだけ泣いたのに・・・何故?
涙が止まる頃、パスタは冷めてしまっていた。
店長がそばに来る。「どうかされましたか?」
「ごめんなさい、ちょっとしょっぱくて」そう言って無理に笑ってみせると
店長は私を見て何かに気付いたのか、優しくこう答えた。
「すいません作り直します。御代も結構です。」
店を出る時、店長は静かに言った。
「・・・彼とは親友でした」
まだボーっとしていた私の頭にその言葉はすぐには理解できなかった。
しばらくして、私は気付いてしまった・・・
ここはとあるレストラン・・・変な名前のレストラン・・・
人気メニューは・・・ナポリタン・・・
「変わったレストランで美味しいナポリタンを見つけたんだ」
連れてきてくれたのは、・・・彼の想い
長年連れ添った仲の良い老夫婦がいて
「片方が先に死んだら、さみしくないように壁に埋めよう」
と言い交わしていた。
しばらくして、婆さんが先に死んだ。
爺さんは悲しみ、約束通り婆さんの死骸を壁に埋めた。
すると、ことある事に壁の中から「じいさん、じいさん…」と婆さんの呼ぶ声がする
爺さんはその声に「はいはい、爺さんはここにいるよ」と答えていたが。
ある日、どうしても用事で出なくてはいけなくなったので村の若い男に、留守番を頼んだ。
男が留守番をしていると、壁の中から婆さんの声がする
「じいさん、じいさん…」
男は答えた。
「はいはい、じいさんはここにいるよ」
最初のうちは答えていた。
けれどしかし、婆さんの声はなんどもなんども呼んでくる。
「じいさん、じいさん…」
やがて、男は耐えきれなくなって叫んだ。
「うっせえ! じいさんはいねーよ!」
すると、壁の中から鬼の形相をした老婆が現れ、「じいさんはどこだあ!」と叫んだ
すると突然、まばゆいばかりのスポットライトが飛び出したばあさんを映し出す
「JI-I-SA-Nは」「どこだ!」ステージにばあさんの声が響く
詰め掛けたオーディエンスはばあさんの久々のステージに期待で爆発しそうだ
今晩も伝説のリリックが聴ける。ストリート生まれヒップホップ育ち。本物のラップが聴けるのだ
キャップを斜めに被りオーバーサイズのTシャツをきたじいさんがターンテーブルをいじりながら目でばあさんに合図する
重たいサウンドがスピーカーから響く。ショウの始まりだ
「 ここでTOUJO! わしがONRYO! 鬼のGYOUSO! ばあさんSANJYO!
違法なMAISO! じいさんTOUSO! 壁からわしが呼ぶGENCHO!
(ドゥ〜ン ドゥンドゥンドゥ〜ン キュワキャキャキャッキャキュワキャ!)
年金減少! 医療費上昇! ボケてて大変! 食事の時間!
冷たい世間を生き抜き! パークゴルフで息抜き!
どこだJI-I-SA-N老人MONDAI! そんな毎日リアルなSONZAI!
SAY HO!(HO!) SAY HO HO HO HO!」
じいさんのプレイも好調だ。オーディエンスの熱狂はこわいくらいだ
まだ俺らの時代は始まったばかりだ、そんなメッセージがマシンガンのようにばあさんの口から飛び出していく
本物のヒップホップ。それがここにあるのだ
ピンポーンピンポーンピンピンピンピンピンポーン、
とベルが鳴ったので何でこんな時間にとおもいつつ外に出てみたら、誰もいない。
なんだイタズラか、と家の中に入って、そろそろ寝るかと思った矢先、
首から上がニンジンの人間が居間でお茶を飲んでた。
これは夢か。それとも幻覚か。いや、ニンジンだ。そして、ニンゲンだ。
とりあえず、目を合わせないように台所に非難した。
自己防衛、、、なにか、武器になるものは・・・
テレビショッピングで買った皮剥き器発見。
これでツルンツルンにしてやるぜと意気込み、居間へ戻る。
すると、今度は猫の顔をした侍がお茶を飲んでた。
クソッ・・・さっきまでニンジンだったのに・・・猫には皮剥き器は効かない。
猫には、キャットフード、いやマタタビ、マタタビで撃退・・・撃退?
何がしたい?自分は何がしたい?マタタビで・・・・何を?
猫だから、マタタビ。で、何が解決する・・・何も解決しないじゃないか。
じゃあ、そもそもの目的、あの猫侍の撃退・・・撃退に有効なもの、
猫が苦手なもの・・・ネズミ?、いや、あれはネコ型ロボットじゃない、
猫は猫だが、ロボットじゃないくて侍だ。
じゃあ・・・、じゃ、もういい、もう何でも良い。考えるのがめんどくさくなった。
包丁。包丁で十分。切ってしまえばただの肉塊、猫だろうが犬だろうが関係ない。
包丁を持って、居間へ向かう。
切ってやる。切り刻んでやる。テレビショッピングの実演のように、
スパスパと切って、手際よく切って、大げさなリアクションを強要してやる。
居間へ入る。
そこには、猫侍の姿は無い。ニンジン人間もいない。
ただ、湯飲みがあるだけだった。
湯飲み・・・・・・・・湯飲み、あるのは湯飲み、英語に直すと、コップ・・・グラス?
とにかく日本語では湯飲み。英語なんて関係ない。ここは日本だ。そしてこれは湯のみだ。
どうすれば良い?包丁は効かない。湯のみは切れない。なすすべが無い。
絶体絶命じゃないか。ここで終わりか。
終わりだ。