http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060522-00000123-mailo-l06 米沢の吾妻連峰遭難:山登りの4人、一時不明 自力で無事に下山
◇米沢工高教諭と生徒
20日午後11時10分ごろ、米沢市の吾妻連峰に日帰り登山していた県立米沢工業高校(佐藤義雄校長)の山岳部4人が下山しないと、
同校から米沢署に届け出があった。捜索していた山岳遭難救助隊員が21日午前5時10分ごろに4人を発見。自力で下山し、保護された。
生徒1人が疲れた様子だった以外は元気で、けがなどもなかった。【湯浅聖一】
同校などによると、保護されたのは山岳部の顧問教諭(36)と3年生2人、1年生1人の各男子部員。4人は6月2日から3日間の予定で
開かれる県高校総合体育大会の山岳競技のコース下見をするために、20日午前9時半に白布温泉のある若女平(わかめだいら)登山口から入山。
天狗(てんぐ)岩を経由して中大巓(なかだいてん)(標高1964メートル)に行き、引き返す予定だった。
しかし、中大巓に到着したころに天候が急変し、濃霧が発生。下山を始めたが、視界の悪さと残雪が重なって、西吾妻山と若女平のほぼ中間点になる
標高1500メートル付近で道に迷った。約2時間かけて歩き回ったがコースに戻れなかったため、登山道から北西に約500メートル離れた岩陰で野宿した。
4人はインスタントラーメンなどの非常食を分け、励まし合いながら夜を過ごしたという。
顧問教諭は携帯電話を持っていたが、電波状態が悪く通話できなかった。通常は小型無線機を所持するが、日帰りだったために持って行かなかったらしい。
さらに、学校側には登山の届け出をしていたが、詳細な計画でなく、緊急時の連絡態勢が遅れた。
顧問教諭は「子供の命を預かる者として準備が十分でなく、判断が甘かった」と保護者に謝罪したという。佐藤校長は「顧問にとってはなじみのコースで、
気の緩みがあったのかもしれない。これを教訓に安全・安心な登山ができるよう態勢を整えたい」と話した。