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爆音で名前が聞こえません:
なんか好きなんだよねこの曲
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今日の5はんは
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本作品は、昭和50年代の架空の村落・雛見沢(ひなみざわ)村を舞台に、
村にまつわる古い因習「綿流し」を軸にして起こる謎の連続怪死事件を題材にした
連作式のサウンドノベル(ビジュアルノベル)である。
同人作品としての人気を背景とした、典型的なメディアミックス展開として
ドラマCD化・漫画化・アニメ化などが行われており、
アニメは2006年4月から9月まで放映された(一部地域で差異あり)。
漫画は累計150万部を突破した。
「和製ホラー要素を絡めた猟奇殺人」、「本格的な推理要素を導入」など、
従来の同人ゲームにあまり見られなかったジャンルの作品であることや、
全編に張り巡らされた謎や伏線、練りこまれたシナリオの完成度の高さ、
プレーヤー同士が謎や互いの推理を話し合うコミュニティサイトの存在等が
話題となったのである。
同人作品としてシリーズ累計10万枚を売り上げ、完全オリジナルの同人ノベルゲームとしては
『月姫』以来のヒット作となり、雑誌等にも取り上げられるところとなった。
本作品の特徴とされるのは、同人ゲームの大多数に見られるような
「18禁のアダルト的要素」を排除、及びサウンドノベルでありながら
「ストーリー展開に影響を与える選択肢が存在しない」事である。
通常のサウンドノベルでは、シナリオのポイントごとにプレーヤーに対し、
いくつかの選択肢を用意し、その選択が物語の進行に大きく影響を与える。
ところが、本作品ではそのような選択肢が存在しない為、プレーヤーは
最初から最後まで文章を読み進めるのみであり、その意味では
通常の小説となんら変わらず、本編にゲーム性が一切無い点からいえば
厳密にはゲームであるともいえない。
しかし、わざと選択肢を与えず最後まで決まったストーリーとすることで、
全てのプレーヤーに事件解決への情報を等しく与え、
「プレーヤー自身に物語の謎を推理、想像させる」ことによって、
全員が同じ情報、同じ条件で意見を述べる事になり、
結果上述のようなコミュニティサイトの盛り上がりを生み出したとされる
(PS2版『ひぐらしのなく頃に祭』では、変更されており、
選択肢によりシナリオが変化する)。
物語は平穏でゆったりとした日常のシーンから始まるが、
進行していくにつれて違った趣きを見せてくる。
この平穏な日常のシーンをシナリオの冒頭に持ってくることで、
いつの間にかプレーヤーは登場人物に対して深く感情移入をし、
後半部分の展開の変わりようを印象深いものにしている。
これだけならば映画などでよく使われるテクニックなのだが、
平均してシナリオの2〜3割近くが穏やかなシーンで占められている為、
初めて本ゲームをプレイする者にとっては、変哲のない恋愛ゲームを
やっているように感じられる。しかし、そのような平穏な日常のシーンの中に、
さり気なく重要な伏線が張られていることもある。
用意されたシナリオを何本かクリアしていけば、
必然的に今プレイ中のシナリオの『流れ』を予想できるのだが、
実際のシナリオの展開はプレーヤーの予想のさらに上を行くことが多く、
また予想もしなかった意外な展開を見せることもあり、プレーヤーを惹きつけて離さない。
「鬼隠し編」から「崇殺し編」までは話題にならなかった。
「ひぐらしのなく頃に」の各編も一部100円で頒布しており、
大ヒットするとはライターの「竜騎士07」自身も思わず、
完全な趣味の範囲で作っていた。
ところが2004年5月頃に体験版の配布を開始するとネット上の口コミで評判が広まり、
それと相まって同年8月の夏コミで発表された出題編最終話となる「※※※編」の時点で初めて、
「本格ミステリー」「サスペンス」の良作として一気に話題が高まる。
回答編の「※※※編」でも、示された回答は好評であった。
ところが「※※※編」でその状況は一変する。詳しくはネタバレのため避けるが、
それまでとは異なる路線へと転換した。
これには賛否両論出て喧々諤々の議論が起こり、
あまりの反響の凄まじさに竜騎士07氏は「ひぐらしのなく頃に」の断筆宣言寸前までいく。
しかしながら、スタッフやファンの励ましの言葉により、彼は続行を宣言する。
「※※※編」ではまだあいまいだった路線変更は、
続く「※※※編」で確定的なものになり、ここでファンの二分化が決定的なものとなる。
最終話「※※※編」でも解決方法や一部表現などに疑問を唱えるものや、
出題編の雰囲気を懐かしむものも多い。
それでも一定の質と量を定期的に提供し続けた「ひぐらしのなく頃に」は、
同人ゲーム業界に衝撃を与えた作品となった。