<プロローグ>
11月、風の冷たさに冬を感じるある朝。少し大きめの荷物をかかえた
少年が歩いていた。駅から繁華街を抜け、住宅地のさきにそこはあった。
「ふぅ、やっと着いた。」
少年の目の前には赤い煉瓦の壁が続き、大きく豪奢な門が構えている。
(やっぱりタクシー乗ってくれば良かったかな?)
駅から徒歩30分。タクシーに乗ってしまえば、せいぜい10分程度で
到着したのだろうが、少年はこの街を感じてみたかったのだ。
慣れ親しんだ町を離れてやってきた新しい環境。
(ここでなら僕は、孤独を忘れられるのかな・・・)
・・・少年の名前は、くーどろあ。
これから彼の新しい生活が始まりを告げた。
くーどろあが門を開けて中に入ろうとしたそのとき、キキーッと車が
止まる音に後ろを振り返ると濃いスモークを貼ったロールスロイス。
その迫力に呆然としていると、運転手が降りてきて後部座席のドアをあける。
降りてきたのは、小柄で抜けるように白い肌の少年だった。
「いってらっしゃいませ、お坊っちゃま。」
「ああ。」
少年はボソッと返事をすると、くーどろあをチラッと見て校内に入った。
しかし長めの前髪で表情まではうかがえない。
(あれ?ココって全寮制じゃなかったっけ?)
「おーい!くーどろあ君だよねー。」
名前を呼ばれて我にかえる。呼んでいたのは、担任の教師だった。
「やあ、遅かったね。道に迷ったのか?今日は朝礼があるんで生徒達は
講堂に行ってるんだ。とりあえず、職員室に行こう。」
担任は急かすように言ってくーどろあを校内に連れていった。
「荷物はここに置いて、朝礼に出よう。」
講堂に向かいながら、くーどろあはさっきの少年のことが気になっていた。
「先生、僕が着いた時に車で来た子がいたんですけど、ここは全寮制じゃ
ないんですか?」
すると担任は笑いながら言った。
「あ、彼はね特別なんだ。理事長のお孫さんでね、石毛君だよ。
駅から見えただろう、丘の上の大きな屋敷、あそこに住んでるんだ。」
体が弱く、理事長が心配しているため家から通学しているそうだ。
(僕とは縁のない世界みたいだなぁ。)
講堂に着くと、朝礼はほぼ終わっていた。
もう一度、職員室に戻ると校長室に通された。
「やぁ、くーどろあ君ようこそ学園へ。ご両親は無事に出発されたかな?」
校長は満面の笑顔でそういった。
くーどろあの両親は父の海外出張のため昨日旅立ったが、見送りには行かなかった。
共働きの二人はいつも家には居なかった。一緒に着いていったって同じだ。
どうせ一人ですごすなら、日本に残っていたい。
しかし一人暮らしに反対され、父の古い友人である校長から、この学園に
来るよう勧められたのだ。
「ここは君が思っているより自由な校風なんで安心したまえ。なにか
困ったことがあったら遠慮なく私に言いなさい。」
キンコーン、キンコーン・・・優雅な鐘の音が響いた。
「じゃ、教室に行くか。」
2−B・・・ざわつく教室のドアをまえに、くーどろあの手は緊張のためか汗で湿っていた。
ガラガラッとドアが開くと生徒達は一瞬静まり返ったが、すぐに先程とはちがう
ざわつきが起こった。
「こらー、静かにしろー!転校生が怯えてるじゃないかぁ。」
再び静まったが、その視線はくーどろあに注がれている。
(うわーん、そんなににないでくれよぅ!ぼくは珍獣かよぅ!)
ふと、窓際の一番後ろに座っている、偉そうに長い足を放り投げた生徒と
目が合った。ニカッと大げさな笑みでくーどろあを見た。
(・・・?)
「さて、自己紹介でもしてもらおうか。」
不思議とその笑顔で緊張は解け、スムーズに自己紹介をすませた。
「えーと、空いてる席は・・・」
すると先程の生徒が隣を指さしながら大声をあげた。
「はいはいはーい!赤ペーン!ここ、ここあいてるぞ!」
「おい、奴隷。赤ペンって呼ぶなっていってんだろ。しょうがないな、
くーどろあ君あの席についてくれ。」
窓際から2列目、後ろから2番目の席に座った。
「あ、あの・・・」
すぐに後ろのぽっちゃりした生徒が声をかけてきた。
「ぼ、ぼくカンパン太郎です。よ、よかったら友達になってください。
あ、い、イヤだったらいいです・・・」
地味で落ち着きのない喋りだが、なんだか微笑ましい感じがした。
「うん、ありがとう。これからよろしくね。」
カンパンは返事を聞いて、ほっとしたような笑顔を見せた。
キンコーン、キンコーン・・・
再びチャイム代わりの鐘が鳴り、授業が始まった。
<予告編>
初めての寮での生活。ルームメイトは、あの人だった。
順調に学園に慣れていくくーどろあだったが、彼に黒い魔の手が
忍び寄っていた・・・。
変わり者の集まる生徒会の面々。謎の生徒、石毛。
そして、放課後の保健室・・・
続きは冬コミの後でね〜☆
(煩悩と萌えを養ってきますです)
8 :
名無しさん@:2000/12/28(木) 12:26
<CM>
1 2 サンガリア
2 2 サンガリア
9 :
キング・ザ・バカ長:2000/12/28(木) 12:31
<CM> ネルネルネルネは…
色が変わって…
うまいッ!!!!
(ティーティッティティー)
練って美味しいねるねるねるね!!
10 :
臭人番号687:2000/12/28(木) 12:53
おおーおもろそうだなオイ!!
期待してます。
11 :
おたく、名無しさん?:2000/12/28(木) 16:15
<CM>
この番組はご覧のスポンサーで提供でございます。
んがんぐ
12 :
雪:2000/12/28(木) 17:22
押し絵描きてぇ!!制服はブレザー?学ラン?
学ラン希望でお願いします。
大きめの学ラン(上だけ)のくーたん・・
涙ぐんだ上目使いで・・・ハァハァ
14 :
おたく、名無しさん?:2000/12/30(土) 08:14
>1
もうパワーダウン?
15 :
おたく、名無しさん?:2000/12/30(土) 11:00
>>9 ネルシャツスレ以来、気に入ってやがるな…?
>>11 ×んがんぐ
○んまっくっく
コミケ帰ってから、死んだように寝てました。
>雪&ほーむず
イメージはギムナジウムなので制服は「黒ブレザーに赤いリボンタイ」
でお願いしたいです。
ただし、くーは季節はずれの転校生なので、しばらくは学ランってのも
アリかな?
ギムナジウムより、サナトリウムで。
>17
エロゲーですか?
>>18 うみゃあ☆
サナトリウムは肺炎の患者さんが入院(入園?)する養護施設だにゃ。
治療法がまだにゃかったので、山奥の空気の綺麗な療養所でのんびりとする所だにゃ。
>19
わーてるさ 「少年・少女」がよくゴホ、ゴホっていってるとこだろ
21 :
おたく、名無しさん?:2001/01/01(月) 18:21
肺炎じゃねーだろ、結核だよ、ばーか
22 :
おたく、名無しさん?:2001/01/01(月) 18:30
口は悪いけどちゃんとフォローしてくれる21に萌え〜…
萩尾望都ファンですな。
じゃあ、サナダムシってなんだよ!?
なんでキレてんだ奴隷っち
26 :
某ゴル:2001/01/02(火) 02:46
>>21 あう。
新年早々大ボケをかましちゃったにゃ(汗)
猫の戯言だと思って許して欲しいにゃ。
だって私、猫だし・・・
頭も悪いし、手もちっちゃいし・・・(以下略)
28 :
おたく、名無しさん?:2001/01/02(火) 13:22
>>27 か・可愛い…
21は良い人だから、気にしなくて平気だよ
ちょっと照れ屋で素直じゃないんだよ
クソスレは全力を持ってsage
sageなければ!
もうageるなよ!
もっと!もっと!
昼休みに入ると、カンパンが話しかけてきた。
「ねぇ、お昼ご飯はどうする?ここは食堂と売店あるんだけど・・・
よ、よかったら・・・食ど・・・」
「おいっ!カンパン、癌射!パン買ってこい。いつものとこにいるからな。」
カンパンが話し終わらないうちに奴隷が割り込んできたのだ。
「あ、うん。わかった。」
「おい!なんで俺を使うんだよ。お前が買ってこいよ。」
素直に承知するカンパンとは対照的に反論したのは、奴隷の前の席の生徒だった。
「うるせぇ、お前は所詮オレには逆らえねぇんだよ♪」
呆然と3人のやりとりを眺めているくーどろあの手首を奴隷は掴んで
「じゃーなー、早く来いよ!」
と言うと、強引に教室からぬけだした。
「ねぇ、奴隷くん。どこ行くんだよぅ・・・」
「おう。オレの仲間紹介してやるよ。面白い奴らだぜ。」
奴隷は、くーどろあの手を掴んだまま4Fまで階段を駈け上がった。
わーい。sageで続いてる♪
楽しみでつ。ありがとでし。
オレ、やな奴だな(笑
36 :
素体:2001/01/04(木) 02:07
>ギムナジウムさん
お、始まりましたか♪
楽しみにしてます。がんばって下さい!
奴隷がジャイアンキャラでwarata…。
続きよろしく。
なんかいい感じ。がんばってください。
>くー&奴隷
会ったこと無いので、妄想です。お二人の身長を教えてください。
ボーイズラヴの攻めは「偉そうだけど憎めないやつ」ってかんじで、
ストーリーを引っぱっていってもらいたいのです。
>素体&臭人番号687&38
ありがとうございます。実はやおいには興味がないのです。
でも竹宮惠子とか萩尾望都は大好きなので、そういった耽美系で行けたらと・・・
知識がないので、細かいところは目をつぶってください。
4F角の部屋に着くと、奴隷は勢いよく扉をあけた。『生徒会室』と書いてある。
「よぉ!」
中にいた二人の生徒がほぼ同時に振り向く。リボンタイの色から3年生のようだ。
机に向かって何か書いていた生徒が先に口を開いた。
「また来たのか。お前は生徒会じゃないだろう。ん、その子は誰だ?」
くーどろあには落ち着いた物腰は大人びて見えた。
「はい、今日から転入しました。くーどろあです。」
「初日から奴隷に気に入られてしまったのか、大変だな。僕は生徒会長の
ほーむずだ。あっちの菓子食ってるのは副生徒会長のグレム。よろしくな。」
雑誌を読みながら駄菓子を食べていたグレムは、立ち上がってくーどろあの方に
やってきて、緑色の小さな袋を差し出した。
「グレムだ。君にはこれをあげよう。」
カエルのようなイラストの入った『キャベシ太郎』という菓子を渡された。
ガラガラッ・・・再び扉が開くと、両手に大量のパンとジュースを抱えた
癌射とカンパンが入ってきた。
生徒会室は、彼らの溜まり場になっているようだ。
41 :
雪:2001/01/06(土) 03:06
奴隷が184でくーが175だったような。
大量のパンを机に置くと癌射は言った。
「ひとり600円な。」
雑談をしながら昼食を終えると、あっという間に昼休みは終わった。
「明日は食堂に行こうね。」
カンパンがおずおずと誘ってくれた。
午後の授業がすむと、帰り支度をしていたくーどろあに赤ペンが
声をかけてきた。
「寮なんだが、場所は校庭の裏側にあるんだ。帰る前に一度、
職員室に寄ってくれないか。私は席をはずしているんで30分後
に来てくれ。それとも今すぐ帰るかい?」
「あ・・・校内を見たいので、後で行きます。」
一緒に帰ろうという癌射とカンパンの誘いを断り、くーどろあは
ひとりで校内の探検をはじめた。
僕は171です。癌射が158前後(適当)、奴隷は184。
44 :
屑だな:2001/01/06(土) 05:04
くーどろあ 俺とほぼ同じ そんな 騙された ショタ少年はもうちょっと
低いものだと
45 :
素体:2001/01/06(土) 05:42
>>39:ギコナジウムどん
いやいや!わしはやおいじゃろうがなんじゃろうが一向にかまいませんぞ!
エロに走ろうが、純情一直線で逝こうが、楽しみに待ってますぞ!
ちなみにわしがageでやっとる寒い企画も、ギコナジウムどんのスレを見てて思いついたですばい!
感謝!感謝ですばい!
>>44:屑だな さん
そうですね〜ボクももうちょっと低いのを…(想像というより期待というか妄想というか…)
まぁボクの中のショタ萌え萌えくーたんは変わりませんので、くーたん、応援してましゅ☆
うぐぅ。。小、中の頃って学校で整列するじゃん?
その時は6年間一番先頭をキープしてたんだけどな。。
まえーならえっ!って言われると腰に手を当たるのね。
こっそりとイラスト描いた。
奴隷のイメージはいまだに浮かばないです。
48 :
素体:2001/01/07(日) 03:41
>>47:ギコナジウム殿
Σ( ̄□ ̄;)!!!!! 見たい〜!!!
お絵かき掲示板に書くか、もしくはどっかにアップしてくだせぇぇ〜!(悶え中)
>ニオ様
あんなにかっこかわいく描いてもらえて感謝の言葉もございませんです。
50 :
素体:2001/01/07(日) 14:53
え…ギコナジウムどんってニオ様だったの…?
知らなかった… ( p_q) シクシク
でも、ニオ様の絵なら見ました。すっごくよかったです♪くーたん萌え〜♪
51 :
名無しさん@ギムナジウム:2001/01/08(月) 01:32
絵は、タブレットに慣れてないためイマイチです。
はやくスキャナを接続すればいいんですけど・・・
>素体
名無しで書き込むほうが多いので、あえて分身を使ってます。
エイリアスです。ダイバーパワーなのです。
52 :
名無しさん@ギムナジウム:2001/01/09(火) 00:37
「この学園の図書室はオススメだよ。」
カンパンの言葉を思い出し、くーどろあは西館の図書室を目指した。
本館の1Fは職員室や校長室があり、2Fに1年生、3Fに2年生、4Fは
3年生の各教室。4Fには生徒会室をはじめ放送室など。
西館へは、2Fの渡り廊下で移動する作りのようだ。西館は視聴覚室などの
特別教室が集まっているらしい。図書室は最上階の3Fだ。
3Fの階段を上り終えたとき、なにかの楽器の音が聞こえた。
(?・・・屋上かな?)
気になったくーどろあは、ちょっと寄り道をしてみることにした。
ガチャ・・・
重い屋上へと出るドアを開けると、ひとりの生徒が寒空の下でギターを抱えていた。
寒さのせいか、少しチューニングの外れた音がする。
しかし、そのメロディーは心地よく響き渡った。
「ん、ここに誰か来るなんて珍しいな。」
53 :
名無しさん@ギムナジウム:2001/01/09(火) 01:00
「すいません・・・おじゃましちゃって・・・」
怒られたような気がして、くーどろあは謝った。
「別にいいってば。2年生か?見たことないな。
オレは西園寺美剣、3年だ。」
ギターを置くと西園寺はくーどろあの方を見た。
「僕はくーどろあです。今日、転入してきました。あの西園寺先輩は
何でここに?」
一瞬悲しそうな顔をして、西園寺は言った。
「ああ、軽音楽部にいたんだけどな。同じ部のヤツとちょっとした
ことで喧嘩しちまってな・・・俺の中の魔獣が目覚めちまったのさ。」
(聞いてはいけないことを聞いちゃったかな・・・)
不安が顔に出たのか、西園寺は明るい口調にもどった。
「なんでこんなこと、初対面のおまえにいってんだろうな。ははは。
おまえはこれからどうするのさ。」
「はい、図書室を見ようと思って。その後、職員室の寄って帰ります。」
「そうか、俺は大体放課後はココにいるぜ。よかったらまた来いよ。」
西園寺と別れて校舎に戻ると、くーどろあは図書室へ向かった。
(変わってるけど面白そうな人だなぁ。)
54 :
素体:2001/01/09(火) 01:13
おろ?今度からageですか。
55 :
屑だな:2001/01/09(火) 02:56
やっべぇ 西園寺 かっけえぇ
56 :
赤ペン:2001/01/09(火) 03:23
なんで漏れが保険教師じゃないんだ…ブツブツ
図書室はカンパンの言うとうり、かなりの広さだった。
ざっと見渡したところ、マンガ以外の本は殆どあるようだ。
(あ、これ探してたんだ!)
奥のほうの棚で、ここに引っ越す前から探していた本を見つけ、
借りていこうか悩んでいたが、ついつい立ち読みに夢中になってしまった。
(フフフ・・・)
くーどろあの死角から一人の生徒が近づいてきたが、読みふけるくーどろあは
全く気づいてはいない。
「んんっ!?」
背後から口と両腕を押さえつけられ、くーどろあは身動きが取れなくなった。
大きな手に、モゴモゴとしか声は発せられない。
「君が転校生だね。フフフ・・・」
姿は見えないが、耳元で低く粘っこい声がした。
「今日は只の挨拶だよ。そのうち仲良くしようね・・・」
そう言って、見えない影はくーどろあの耳をザラッと舐め上げた。
(?!)
影は通路にくーどろあを突き飛ばすと、消えた。
何があったのか分からないくーどろあは、混乱と嫌悪感で
その場を動けずにいた・・・。
58 :
34=43=56:2001/01/09(火) 04:11
ライバルというより強敵(とも)ですか?
いいですねー
>SS
なるほどーボクあとで学園もの読んでみます。
で、イマイチなできなのですが、せっかく書いたので二連ちゃんですが投稿します
59 :
34=43=56:2001/01/09(火) 04:13
↑ああああああスレ違い!!!
レジェンドのほうに書いたつもりが・・・イヤァァァァ!!!
鬱だ氏のう・・・
>>57 実体験から考えると、どうしてもシュレ猫しか考えられない。。(ワラ
つか、シュレッディンガー??
でもなんかシュレは先生っぽいしなぁ。。
61 :
屑だな:2001/01/09(火) 05:51
>60
実体験があるのが凄いな 現実ですでに15禁ぐらいいってんじゃねぇの。
謎のホモ登場かぁ。素敵。
>>57 あう。にゃんか、酔っぱらったご主人さまみたいで嫌だにゃ〜(ぶるぶる)
>>60うう、確かにご主人さまはおっさん=先生キャラだにゃ。
この間も清掃のおばさんに「朝早くご苦労様です、先生」とか言われてたにゃ。
64 :
おたく、名無しさん?:2001/01/10(水) 03:54
age
続ききぼーんアゲ
66 :
おたく、名無しさん?:2001/01/12(金) 16:53
67 :
おたく、名無しさん?:2001/01/15(月) 04:05
age!
68 :
おたく、名無しさん?:2001/01/15(月) 20:18
age
69 :
名無しさん@1周年:2001/01/15(月) 21:06
>>66ってブラクラだったよな・・・踏まないように注意されたし。
「忘れよう・・・」
転校初日にこんなことが起こるなんて考えもしなかったくーどろあは
当然ショックを受けていた。
一刻も早くこの場から逃げ出そうと立ち上がり
飛ぶように図書室から出ていくと、1階まで駆け下りた。
息を荒げたまま出入り口に向かっていると、ひとりの生徒に目が止まった。
(あれは奴隷くん?)
奴隷はくーどろあに気が付いては無いようすで、角の部屋に入っていった。
せっかくできた友達だが、こんなキモチで知り合いには会いたくはなかった。
職員室に入ると赤ペンに寮の場所と説明を聞き足早に校内を出た。
寮は校庭の裏手、細い道を一本はさんだところにあった。
くーどろあが思っていた以上に立派だ。
(管理人さんに声をかけてって、先生言ってたなぁ。)
入り口をくぐると、真横にある扉に『管理人室』と札が掲げてある。
「すいませ〜ん。」
ノックをして呼びかけると、中から男の声がした。
「ん?誰だぁ、珍しいな。」
出てきた男は、強面で機嫌が悪そうだ。
「あの・・・今日からこちらでお世話になります。くーどろあです。」
「転校生か!ようこそ、俺は管理人のシュレッディンガーだ。」
右手を差し出して男は笑った。
「は、はい。よろしくお願いします。」
なんだかよく分からないまま握手を交わし、管理人室に入った。
「とりあえず、ここに座って・・・これ書いて。」
書類に記入をしていると、足下に暖かい感触が走った。
(?)
テーブルの下をのぞき込むと「にゃあ〜」と一匹の猫がすり寄っている。
喉の下をさすってやると、猫は気持ちよさそうに目を細める。
「くーどろあは猫好きか?」
うれしそうにシュレッディンガーは言った。
「はい!この子なんて名前なんですか?」
くーどろあが尋ねると、膝の上に猫が上がってきた。
「とくに名前は無いんだが、俺の飼ってる猫なんで
みんなは勝手にシュレ猫とよんでいるぞ。」
いつまでもくーどろあの側から離れようとしないシュレ猫を引き剥がすと
「おまえの部屋は601だ、6階の角部屋だな。ルームメイトと仲良くな。
またこいつと遊んでやってくれ。」
そういって鍵を渡され、くーどろあは管理人室を出た。
「くくくく・・・ずいぶん可愛い子が来たなぁ。これだから管理人は
辞められねぇんだよ。な、シュレ猫。」
シュレッディンガーの言葉に、シュレ猫はまるで非難をするような
顔で、にゃぁぁーと鳴いた。
>>71 そこ!誤解を招く様な発言は謹んでもらおうか、ね。
私は男色家ではない!
ただ・・・く−どろあが好きなだけなんじゃぁぁ!!
(・w・)あう。
ご、ご主人さま、その言い方は認めた様なものだにゃ〜(汗)
スレッドの開始時から愉しく読んでいるにゃ。
暇があったらで良いかりゃ、今後も続きを書いて欲しいにゃ〜。
>>72 あう。
謹んで→慎んで
だにゃ。
無理して慣れない言葉を使うから、恥を晒すんだにゃ〜。
うう、情けにゃい・・・
74 :
屑だな:2001/01/18(木) 04:17
>>71 学校の管理人で生徒を狙うシュレ? 遺作のようだな。
つーかそのもの
キャッキャッ☆
おもしろいっ♪
76 :
名無しさん@ギムナジウム:2001/01/19(金) 01:54
エレベーターで6階に上がり、601のドアノブを回した。
ガチャガチャ
「あれ?」
ルームメイトは、まだ帰ってないようだった。
先程もらった鍵で開けると、部屋の電気をつけた。
部屋は思っていたよりも広かった。風呂、トイレは別で洗濯機に小さなキッチン
まである。八畳ほどのリビングの先には左右対称にベッドと机。
向かって右手側は未使用で、ベッドの上には新品のシーツが置いてあった。
「こっちが僕のだね。」
クローゼットは十分すぎるほど大きく、くーどろあの荷物はすぐに収まった。
カーテンを開けると木々が茂り、その向こうには駅周辺の明かりが光っている。
「ところで・・・ルームメイトってどんな人だろう?」
脱いだままの服や、空のペットボトルが散らばる反対側を見ながら
くーどろあは考えた。
時計は5:30を指していた。
「おなか空いた・・・」
77 :
おたく、名無しさん?:2001/01/22(月) 16:20
お腹空いたage
お腹一杯になっちゃった。age
79 :
このスレッドは我々暖房帝国教育大学校がのっとった!!! :2001/01/22(月) 16:28
以上ですッ、総統 。 ∠`‐´)
80 :
おたく、名無しさん?:2001/01/31(水) 02:36
続きは?
81 :
おたく、名無しさん?:
arashiuzai