デジモンシリーズ劇場版第二弾。
同時上映 ONE PIECEのネジ巻きシティ〜。
デジタルモンスターのファンには大きく分けて二種類いる。
携帯機からの初期のファンが一つ。
ペンデュラムからの中期、アニメからの後期ファンがもう一つ。
強さを競うデジモンに於いてドラゴンボール理論は実に不粋。
中後期からのデジモンは何をするにもアニメ主体であった為
また、そのアニメが典型的な次から次へと強大な敵に対抗する為に
次から次へと強大になっていく主人公デジモン達という
実に分かり易いドラゴンボール理論に則った展開であった。
結果、携帯機で築いた世界観とバランスを見事に崩壊させた。
初期からのファンにはアニメの好き嫌いは置いておくにしても
実に面白くない展開であったのは誰の目にも明らかだ。
そんな古参と新参とで評価が二分しているデジモンのアニメ作品の中でも
古参新参問わず高い評価を受けているのが今作の
『デジモンアドベンチャー 〜ぼくらのウォーゲーム〜』
平和になったデジタルワールドを後にした主人公達の現実世界に
インターネットを介して凶悪なデジモンが出現し
再びパートナーデジモンと一緒に戦うという仕立て。
自らをデータコピーし数万体(約36000)にまで増殖した敵、ディアボロモン。
その数万体から集団暴行を受けて再起不能に陥る、
主人公の太一と大和…のパートナー、ウォーグレイモンとメタルガルルモン。
ここからの場面は初期ファンもしがらみを忘れ、魅入るほど。
東京少年合唱団による荘厳なレクイエムをBGMに
ウォーグレイモンとメタルガルルモンがアクエリオ〜ン!
究極合体デジモン、オメガモンの誕生だッゼ!
最強だッゼ!
最高だッゼ!
安易に究極だ何だ、ある意味、最低だッゼ!!
所詮、今作もデジモン文化が退化した原因である
ドラゴンボール理論丸出しの展開ではあったものの
それを忘れさせる程の画を観せてくれたという意味で
古参からも高い評価を受けた作品である。
デジモンやフルデジタルアニメ等に興味が無ければ
観る価値は薄いと言わざるを得ない作品ではあるが
機会があるなら是非、鑑賞をお薦めしておきたい。