一応、491だけだと誤解を受ける気がするので、補足しておくと、基本的な考え方として「使う」のが誰かということ。
たとえばテストやデバッグのために使っているなら、それは、VMWare WorkstationでサーバーOS(なんか変な言い方だが)を動かそうが、
使っているのはテストをやっている人間一人。一方、業務の一部として実際にサービスを提供しているなら、
それは「使っている」人はそのサービスを受けている人達の人数分。
動かしているOSやソフトウェアがサーバーかサーバーでないかが問題なのではなく、「使っている」人数がポイント。
端的に言えば、100人が同時にアクセスするアプリケーションの開発やテストをしている場合、テスト中にアクセスしているのは
100人であっても、「使っている」のはテストをしている人間一人、という解釈が妥当だと思うよ。
すこし脱線するけど、ライセンスとかの契約の問題は「絶対こうしておけば安心」というような
考え方では、何事もうまく対処できない。それは素人の考えであり、世の中に「絶対」などと
いうことはないのだから、それを得ようとすると、必要以上に禁欲的に振る舞わざるを得なかったり、
逆に必要以上のコストを払うことになる。それではダメなわけ。
たとえば、開発したソフトウェアのサポート期間なんかの契約もそう。たとえば3年と決めたとする。
使う側からみれば3年後に自社を取り巻く状況がどうなっているのかなど予想できないわけで、
もしどうしてもそのソフトウェアを使い続けなければならない状況になってたらどうしよう?
3年経ったらサポートしてもらえないんじゃないか。それは心配だ、もっと期間を長くしてもらわなきゃ。
でも5年なら安心なのか?それとも10年?…となる。
これは根本的な考え方に間違いがある。3年というのは現時点での一つの目処であり、
状況が変わらなければそれが履行されるということ。予想外の状況が起きてどうしても後
1年サポートを延長してもらわなければならない状況になったとしても「契約は3だったので
受け付けられません」ということではない。
状況が変わったらその都度新たに両者が折衝して新たに契約を結び直せばいいだけのこと。
もちろん「この条件では当初の契約通りにするしかない」という結末もあり得るわけだが、
それは交渉次第なわけ。まともな会社なら、足下を見て法外な契約延長料を請求するなどできるわけもなし。
ライセンスの問題も同じで、そもそもマイクロソフトやVMWare社自身が何も行動を起こしていない
状況で、やれ「ライセンスを厳格に解釈するとこうなるはず」と自虐的に自分たちの権利を狭めるのが
正しいとは思わない。
マイクロソフト社にせよVMWare社にせよ、いままで放置していたものをある日突然、「ライセンス違反
だからたった今使用を停止せよ」とか、法外なライセンス料を請求できるものではない。
世間が「妥当だな」と納得する「準備」が必要。
たとえばマイクロソフトとかも一夜にして不正コピーに対する強硬な摘発を始めるのではなく、
何年もかけて「不正コピーについては断固たる措置をとる」とアピールした後に、
今日のようないくつかの摘発が行われている。そういう準備なしにやったら逆にマイクロソフトの方が
批判されるからだ。
素人考えで「あれもライセンス違反、これもライセンス違反」と悪魔狩りのような風潮を広めるのはどうかと思うね。