Emobileは止められっぱなし!!!!!Part18
[本義により、この娘は里に帰す……]
「そりゃあ、筋が違うでしょう。あれはさゆりが淫らな真似を俺に仕掛けてきたのが引き金です」
[それとこれとは話が別じゃ]
「貴女は随分とわからず屋の様だな!」
怒ってみたものの、説得して納得する様な相手ではなさそうでした。
その上、こいつは人間ではないときた。
相手というのは、よう子の様な座敷幼女を纏めている里と呼ばれる世界の女でした。
里というのは、あの世とは違う異界の様なものがあり、生き物が時間の制約を
受けずに生活する場所なのだそうです。
彼女の説明によると、よう子たち座敷幼女を決めた家に置き据えることは、
周囲の土地に彷徨う御霊の鎮魂の為なのだそうです。
相手は片目に刀傷があり、十二単衣の様な衣裳のまだ高校生くらいの歳の少女です。
その後ろに隠れ、すっかり落ち込んだよう子の姿を見るに、俺も心が痛みました。