●量が質へと変わる
Q.クワンのコーチしていたときも浅田を観察してましたか?
A.ビデオテープでは彼女のことを気楽に見ていました。それはまさに見ものでした。
とはいっても、いま、彼女はもっと成熟した別のスケーターになっています。
プレッシャーを感じ始めているし、それをどう克服するかこれから見てゆくことになるでしょう。
誰が彼女の練習資金を出してるのか知りませんが、日本女子は底なしの金庫のごとくカネ
を持っています。
浅田はIMGにマネジメントの下にあり、余計なことに煩わされなくてすむので、
これはよい選択だと思います。この点では日本のスケ連の政策は正しいと思う。
Q.日本の選手はいつも人々に囲まれてますね。タラソワの元にいた荒川、オレグのとこにいた村主、
いまは真央、これって外人コーチを監視する彼らのやり方でしょうか?
A. いや、そうやって配慮を示してるんですよ。練習場所どこにでも水筒とティッシュを用意する。
それで「すべてオッケーか?」と聞いてくるんです。
だけど同時に、日本のスケ連はわたしに満足しなくなったら、さっさとクビにして取り替えると思いますよ。
Q.浅田は英語しゃべります?
いや、まだあまり。「ボクのいうことが理解できなかったら、そういってくれ、 キミがわかるように説明しなおすよ」
とはいつも言ってます。
今16歳で微妙な時期です。思春期が彼女のテクニックに及ぼすことを心配してるかどうか、よく訊かれます。
43 :
クーベルタン男爵さん:2006/12/22(金) 05:58:13
Q.それでなんと?
アジアの少女は、欧州や米国の少女より思春期の体型変化の問題は少ないと思っています。
クワンはこの問題が困難だったとよく言ってました。クワンは食いたい物を自由に食っていたのです。
そして太り、コーチのキャロルに「自分を見て、まずいと思わないか?」 といわれたんです。
浅田もいまは自由に食べてますがスケートに影響が出てることに気づけば、節制するでしょう。
そもそも日本人は予防の手段にあまり興味を持っていないようです。わたしはコーチとして、選手の良い点が
消えかけていれば、すぐに気がつきます。そこで、欠点が露骨になる前に何とかそれを変えようとします。
しかし日本人はそれがまだ露骨になる前に、さらに熱心に、2倍も練習をはじめ、そして万事再び良く
なってしまうんだ。
浅田はわたしのやるべき仕事を増やし、もう十分だよと思っても、彼女はやめようとしないのです。
Q.日本人はロシア選手に比べて、オフアイスのトレーニングをしないって本当ですか?
A.そのとおり。浅田は魚みたいなものです。魚が泳ぐために陸上でウォームアップなどしやしないでしょ。
彼女はリンクに来て、スケートをしながらウォームアップする。
彼女がスケートをしないのは寝てる間だけ。
大量に練習するやり方を彼女は知ってるし、重要なのは浅田自身それが好きなことです。
まるで日本人は子供のときからハードワークを楽しむように育てられているようですよ。
彼らは練習の「量」が、いつか必ずや良い結果という「質」につながると、固く信じてますね。