【オカエリ】静香様に冷たく罵られたい128【ナサイマセ】

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331クーベルタン男爵さん
 その日僕は家でブヨに刺された足首を氷で冷やしていた。
猛烈に痒いけど、掻けば酷くなる。薬を塗ってもあまり効かない。厄介なヤツだ。

 冷やしているとかなり楽になってきた。氷を変えようと立ち上がったその時チャイムが鳴った。
ドアを開けると、洗面器を持ってお姉さんがそこにいた。
「こんにちは、塩辛作りすぎちゃって・・・うわっ、スゴイ足首。どうしたの?」
洗面器を受け取りながら僕は答えた。
「ブヨに刺されたところが腫れちゃって・・今冷やしてたんです。」
「へー、まるで象の足ね。ふーん」
お姉さんはしゃがみこむと僕の腫れた脚をしげしげと眺め始めた。
「ねえ。」 「はい?」 「触ってもいい?」 「えっ!」
答えるより先にお姉さんは手を伸ばしてきた。細く白い指がさわさわと僕の足首に触れる。
その感触が再び痒みを呼び起こした。思わず足首に手を伸ばす僕。
ぴしゃり!お姉さんが僕の手をたたいた。
「だめよ、がまんしなさい。」
再びお姉さんは僕の足首にふれる。さわさわ、さわさわと・・・

 猛烈な痒みと、お姉さんの指使いの気持ちよさ。
身悶えしながら耐える僕を見て、お姉さんの瞳がひときわ輝く。
 お姉さんの指が僕の足で動く。さわさわ、さわわ・・
僕は自分のうめき声を出していることさえ気づかなくなっていた。