・生活保護の申請が急増するなか、厚労省が1日付発行の自治体向けマニュアルで
「代理人による申請はなじまない」と記していることがわかった。
生活保護費の増大に悩む自治体が、申請に訪れた人に「家を確保してから」などと言って、
窓口で申請用紙さえ渡さない例が相次いだため、弁護士が乗り出し、日弁連も後押しした。07年からは
申請代理事業として、日本司法支援センターを通じて、高齢者や障害者、ホームレスの人らに書類作成や
同行費用を援助。窓口に同行して交渉し、申請書には代理人として署名している。
厚労省が新たに見解を示したのは「生活保護手帳 別冊問答集2009」。例示した
問答の中に「代理人による保護の申請は認められるか」という項目を設け、回答例として
「要保護状態にあっても申請をするか、しないかの判断を行うのはあくまで
本人であり、代理人が判断すべきではない」などと記し、「代理人による申請はなじまない」と結論づけた。
厚労省の担当者は追加の理由について「弁護士や支援者が本人を伴わずに申請に来た場合の
対応について、自治体から問い合わせが多かった」と説明。「本人の意思を無視して代理人が判断するのは
思想や人権の面から問題」と話す。
生活保護問題対策事務局長の小久保哲郎弁護士によると、代理申請でも窓口には大抵、
申請者本人を同行する。弁護士だけで申請した場合も、担当者が本人に意思確認するのが普通だという。
小久保弁護士は「わざわざ問答を作ったのは、我々の活動への牽制だ」と反発する。
日弁連の「貧困と人権に関する委員会」は「弁護士の職務に不当な制限を加える内容で、
容認できない」と批判する。
厚労省によると、今年1、2月の申請件数は月2万5千件前後で、前年同月よりそれぞれ約9千件増加。
受給者も2月時点で約163万人にのぼり、前年同月より約7万3千人増えた。
日弁連による援助事業の利用件数も増えており、08年度は763件だったが、09年度は約2カ月間ですでに
300件を超えた。(抜粋)
http://www.asahi.com/health/news/OSK200905310092.html ※前:
http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1243854257/