599 :
前編:
九段中等が朝日新聞に記事のことで抗議したみたいですね。
9月12日に抗議して、まだ返事がないみたい。
平成21年9月5日(土)朝日新聞夕刊における掲載記事について
平成21年9月5日(土)朝日新聞夕刊において、本校にかかわる記事が掲載されました。
そこで、本校として正式に当該新聞社に抗議を申し入れておりますが、適切な回答を得られないまま今日を迎えております。
このことにつきまして、当該新聞社にお示しした抗議書を公開し、保護者の皆様及び本校をご支援いただいている皆様に、本校の教育に対する思いをお伝えいたします。
600 :
中篇1:2009/09/25(金) 15:40:28 ID:N5HwK1B70
21千九中等発第517号
平成2 1 年9 月1 2 日
朝日新聞社
代表取締役社長
秋山 耿太郎 様
千代田区立九段中等教育学校長
木 克
本校にかかわる掲載記事についての抗議書
本校にかかわる掲載記事につきまして、以下のとおり抗議いたします。
つきましては、御社の見解とその詳細をお知らせいただくとともに、今後の対応に
ついてご回答いただきますようお願いいたします。
本校は平成18年度「公教育の復権」を掲げ、都民及び区民の大いなる期待を受
けて開校いたしました。伝統ある東京都立九段高等学校の伝統を引き継ぎ、区立初
の中等教育学校として、『豊かな心 知の創造』を学校目標に、今年度初めて、旧区
立九段中学校から特別編入学をした5年生及び6年生と、適性検査を経て入学した
4年生から1年生まで、6学年の生徒がそろった年度を迎えました。
601 :
中篇2:2009/09/25(金) 15:41:36 ID:N5HwK1B70
開校以来、4年間にわたっての都民及び区民の安定した受検者数は、本校の
日々の取組が保護者及び地域、受検者層である小学生保護者から、厚い信頼が寄
せられている証であると自負しています。また64年にも及ぶ都立九段高等学校同
窓会の皆様からも深い信頼を得て、教育施策への協力をいただいており、「九段」の
名を引き継いだ責任も重く受け止めています。
しかしながら、平成21年9月5日(土)御社夕刊一面に掲載された宮本茂頼記者
による記事によって、本校の教育施策は、「学校の責任放棄」と切り捨てられました。
予め結論があった上での取材と考えざるを得ません。この事を危惧し、宮本記者か
らの取材を受けるに当たっては、公平・公正な取り扱いを要求し、同記者も了承した
ので、取材に応じたものです。取材の際は、生徒個人のプライバシーに配慮しつつ、
かなり率直な内容の話を提供したつもりです。しかるに、掲載された記事は取材内
容の4 分の1 にも満たないもので、結論に合うように校長発言を切り取った内容です。
結果として、ICU教授のコメントに見られるように、学校批判、教育方針批判一色の
記事構成となっています。宮本記者にその旨を問いただしたところ、その弁明は要
領を得ないものでしたので、ここに改めて、責任ある立場の方に強く抗議する次第で
す。
602 :
中篇3:2009/09/25(金) 15:42:50 ID:N5HwK1B70
編集方針に口を挟むつもりはありませんが、何の権利があって、本校のこれまで
の努力と成果を踏みにじる記事とされたのか、そして、この記事掲載をもって何を読
者に訴えたかったでしょうか。異なる見解があるにもかかわらず、一面的な見方しか
掲載しない記事構成が、果たして、約束した公平・公正な取り扱いなのでしょうか。
中高生の時代から朝日新聞を愛読してきた者としても、適正な取材と信じ、情報提
供をした者としても残念でなりません。 あってはならない、そして御社の「高い倫理
観をもち、言論・報道機関としての責務を全うすべく」という理念に沿わない偏った記
事構成ではないでしょうか。
宮本記者に話をしたように、本校の抱える課題には大きなものがあります。都立
中高一貫教育校にはない受験区分の在り方、区立中等教育学校としての使命、そ
して開設当初から教育理念として掲げた教育施策の実現等については、取材時に
十分なご説明をいたしました。義務教育段階の3年生から高校段階に至る4年生に
なる際に、本校は、家庭とともに面談を幾度となく重ね、一人一人の生徒の進路に
ついて真剣に考える機会をもっていることは、繰り返しお伝えしました。その取材結
果が「学校の責任放棄」で終わったことについては憤懣やるかたないものがありま
す。なぜ、本校が「生徒を切り捨てている」という非難を受けることになるのでしょうか。
表層だけを見るのではなく、本校が願う生徒一人一人の将来を考えた取組としての
記事があって然るべきでした。
603 :
中篇4:2009/09/25(金) 15:43:50 ID:N5HwK1B70
そして、まるで高等学校が義務教育であるかのような書き方には問題が多すぎま
す。中高一貫教育に対する御社のスタンスは、私立偏重、公立無用の立場というこ
とはかねてより実感していましたが、今回の記事内容からすると、取材対象とすべき
もっと大きな問題は他にたくさんあるように思います。この点でも、取材の意図が見
え見えに思われてなりません。
何よりも問題なのは,今の高校教育のどこに問題があり,どうしたらよいのかとい
う視点を全く持っていないことです。問題の底に中高接続問題があることは明確で
すし、そして、今盛んに議論されている高大接続や、高校生の学力保証の問題とも
深くかかわってくることです。個別に切り離して論ずることの出来ない事象と思いま
す。
604 :
後編:2009/09/25(金) 15:44:42 ID:N5HwK1B70
ただ、学校の救いは、当該の掲載記事を見た900名近い保護者の学校に対する
信頼は揺らいでいないことと、本校の売りである生徒と教職員は、いつもと同じよう
に明るく元気なことです。保護者や全国の大学、高校関係者から激励のメールや手
紙を頂戴していますが、「あの内容で、何を意図した全国紙一面なのか」「ICU教授
コメントは、現場を知らない者の勝手な言い分」というのがその内容で、御社の記事
構成に疑問を呈するものばかりです。また、本校にかかわりの深い有識者からは、
「何を記事にしているのか。朝日新聞社の見識を疑う。」という怒りの便りも寄せられ
ています。
千代田区立中等教育学校として、受験区分の在り方は学校の設置者サイドで何
度も検討されてきたことであり、本校が立ち入ることが許されていない課題です。し
かしながら、これまで教職員が、生徒一人一人に深い愛情を注ぎ、苦しみ悩みなが
ら育成に当たってきた努力(この事も取材の際申し上げました)を切って捨てた、御
社の記事に対して、学校が納得いく回答をお待ちしています。