千葉県公立高校入試・改革妄想スレ Part1

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419資料
昭和32年度 高等学校入学者選抜状況調査 ─応募状況─


 はじめに

 (略)
 これらの関係内容をみると、高校教育の普及とその機会均等の
精神から志願者の多数を入学させるという基本原理が骨子となっ
ている。入学者の選抜は、入学志願者数が募集人員を超過した場
合には行うことができることになっており、選抜は中学校長より
の調査書と学力検査の成績を資料とすることにもなっている。
 (略)
 また、学力検査の教科は中学校の9教科全部(国語・社会・数
学・理科・音楽・図画工作・職業・家庭・英語)である。問題の形
式、内容は基礎的なものを出題して単なる記憶の検査に備しない
よう思考過程や推理判断の働きや技能等をも検査する規定に従っ
て実施されている。学力検査の成績と調査書中の学習成績の記録
とを等価値に取り扱うなど、すべて規定にのっとって行なってい
る。
 だから、多数入学のために全日制普通課程では学区の合同選抜
を行い、第1志望のみでなく第2志望までの2校の併願ができる
ことになっている外、入学率平均化のための調整措置とも関連し
て、学級増による2次募集も行っているのである。
 また、選抜の学力検査についても、24年の初回と翌年の国語・
社会・数学・理科の4教科は、26年からは8教科となり、31
年度から英語を加えて9教科について行っている。
 (略)

 昭和32年10月
 
                              調査課長 山下源蔵
                                       宮部国男
420実名攻撃大好きKITTY:2006/02/03(金) 23:18:14 ID:eUcSM9uU0
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 また、補欠募集では、全日制は2倍、定時制は1,5倍である。
補欠募集において全日制が第2次募集より低く、定時制が高くな
っているのは、補欠募集までに全日制の志願者は私立高校等に落
着いていることによるといえよう。これは、「卒業後の進路状況
調査」の資料によってもいい得ることである。すなわち、32年
3月の公立中学校卒業者中、公立高校志願者は、全日制約6万名、
定時制約1万1千名で、このうち、私立高校もあわせて志願して
いるものは、全日制はその6割、定時制は7割近いことからもわ
かる。そして、私立高校へは46,100名が入学しているのである。
421実名攻撃大好きKITTY:2006/02/03(金) 23:29:12 ID:eUcSM9uU0
昭和34年度 高等学校入学者選抜状況調査

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∬2. 入学志願者、入学許可者、入学者

(1) 全日制普通課程

 この課程においては、都下10学区制をとり、学区毎の合同選抜
により、志願者中より、学区内の収容予定人員(募集人員の約1
割増)に見合う入学候補者を定めこの候補者中より成績順に入学
許可者を決定するわけである。
 この際入学志願者には、第1志望校と第2志望の有無を問い、
入学候補者になった者は、第一志望校が、成績順に募集定員に達
した場合は、第二志望校にまわされることになっている。
 従来までは、この第二志望においては、学校を指定させず、地
域等により逐次成績順に入学許可を実施してきたが、本年度より
は、第二志望においても、学校を指定すること(特定)ができる
のと、従来通り不特定志望との二本建に志願させることとした。
 このため第二志望の場合特定校志願者は、不特定志願者に比較
して不利となり、入学志願者中、第二志望をも希望する者は、大
部分が、不特定校を志望している。
422実名攻撃大好きKITTY:2006/02/04(土) 00:01:25 ID:eUcSM9uU0
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 出身学校の設置者別にみた志願者・入学者全日制・定時制と
も志願者の大部分は公立中学校卒業生で、国立、私立の中学校
卒業者は、全志願者の1%にも達せず、定時制では、特に少く
0.4%のみである。  第一次募集と補欠募集では、全定を通じ
て、やゝ補欠募集に国立、私立の志願者の比率が増加している
が、これも非常に少ない。従って入学者についても同様な結果
となり、入学者の99%は、公立の中学校卒業者となっている。
 このように、公立中学校の卒業生によって志願者、入学者の大
部分が占められているが、ちなみに昭和34年3月の公立中学校
卒業生の進学状況をみると、卒業生約150,000名のうち、全日
制高等学校へ進学したものは、約94,000名で、37%強の35,000
名が、都立高等学校へ、約59,000名が私立高等学校へ入学して
いる。このことから、公立高等学校への志願者の大部分が、公立
中学校卒業生であることから、私立高等学校へ進学した半数以上
は一度に公立高等学校を志願していることがわかる。