▲▲▲開成中学・高校についてパート8▲▲▲

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103通りすがりですが−旧制高校との共通性(1)
議論を興味深く読ませていただいています。

開成の生徒さんの、伝統の制服への思い入れがどのくらい強いか、改めて感じ取ることができ
ました。
どのくらい厳しい受験勉強をして始めてこの制服が着られるようになるのか…
そして、開成の個性の発露というべき運動会で、この制服姿で応援をする…
制服が、知らず知らずのうちに開成の生徒さんの身体の一部に溶け込んでいくのだと思います。

私はそこに、旧制高校の受験生がかぶることを憧れ、そして入学後、さらには卒業後まで、そ
の高校生徒の誇りとして宝物のように扱った、あの白線入り制帽への強い愛着が被ってくるの
です。

宝物のようだといっても、旧制高校生は、決して制帽をいつまでも新品同然の綺麗さが保てるよ
うに大切に扱ったわけではありませんでした。むしろ、旧制高校に入学し寮に入って最初に
する新入生の仕事は、「弊衣破帽」というとおり、先輩や友人のみようみまねで全員そろって、
真新しい制帽をぼろぼろに形くずれさせることでした。制帽についている雪のように白い線には、
わざわざ醤油やコーヒーをこするように塗りつけ、茶色く変色させたのです。

なせ旧制高校生は、こんなおかしなことをしたのでしょうか。そもそも、学校で決められた物を
大切にしないのは、生徒として悪い行為ではないのでしょうか。入学早々、あえて新品の制帽を
傷め白線を汚すこうした旧制高校生の行動の背景にどういう心理があったのか。
私には興味がわきます。