>>219の1・2の3さんへ
>が、誰を相手にして啓蒙しているかも問題
確かに、そのとおりです。
この点は、そろそろ書こうとは思っていました。
実は、私立公立の差よりも、もっと大きな問題があるからです。
それは、家庭間での文化資本の格差です。
父親、母親の学歴、父親の職業の3要素を得点化して、
その得られた得点(社会階層得点)を3分の1ずつ、上位・中位・下位に区切り、
その集団に属する中学1年生の家庭での学習時間を示すと、
上位 中位 下位
1979年度 120 100 70
1997年度 100 60 30 (単位は分)
と、驚くべき、そして悲しい結果になっていました。
一般的に、最近の生徒は、学習する時間が著しく減ってきています。
バブル崩壊直後の92年度を境に、年々減っていくデータもあります。
年功序列、終身雇用といった制度の崩壊、学歴社会の否定を思わせる報道、
これらが、学歴獲得のための競争に参加するためのインセンティブの低下の要因になっています。
しかし、下位層の階層(笑)になるほど、学習時間の減少の度合いが大きいことに気づくかと思います。
上位の階層には、やる気を引き出すための誘因が分かっていて、
たとえ、勉強をする意義が見つけられにくくても、
家庭から、何らかの形でインセンティブが与えられています。
そして、自己の学歴から得られた成功経験も強く影響しているはずです。
その点、下位の階層では、将来志向よりも現在志向が強く働いているようです。
将来のために頑張るなら、今楽しければよいと考える生徒が多いのも、この階層の特徴でしょう。