女子高生、いじめ苦に自殺 校長が生徒会新聞に謝罪文【金城】
http://www.asahi.com/national/update/1224/005.html 名古屋市東区の私立金城学院高校の女子生徒(当時17)が昨年6月、同級生からのいじめを苦に自殺していたことが分かった。
遺族からの要望を受け、学校側は20日発行の生徒会新聞に女子生徒が自殺に至る経過を説明した父親の手記とともに、浅井敬校長名で「生きる意味の重さについての教育が十分ではなかった」と非を認めて謝罪する文章を掲載した。
父親の話などによると、女子生徒は愛知県西春日井郡内の中学校から99年に同校に入学。
1年生の終わりごろから摂食障害などで入退院を繰り返し、昨年6月26日、マンションから飛び降り自殺をした。
遺書はなかったが、同級生からのいじめを詳細に記した日記が見つかった。
入学直後から、系列の中学から進学した同級生となじめず、悪口を言われたり、集団で無視されたりといったいじめを恒常的に受けていたことが記されており、遺族が学校に事実関係の調査と、謝罪を求めていた。
学校側は、今年卒業した当時の同級生にアンケートを送るなどの調査をしたが、いじめの具体的な事実は確認できなかったという。
しかし、浅井校長は生徒会新聞上で「皆に合わせなければならないという圧力に心身がむしばまれた」といじめを認め、「私どもの非力、教育力の弱さと言わざるを得ない」と謝罪した。
朝日新聞の取材に対し、浅井校長は「謝罪には学内に異論もあったが、命の重さを再認識し、再発防止を誓う機会になればと思い、掲載に踏み切った」と話す。
一方、父親は「娘の死が少しでも意味あるものになればと思い、学校新聞での謝罪を要請した。学校側の対応は評価している。娘も喜んでくれていると思う」と話している。