FF13の完全新作 『ライトニングリターンズ FF13』

カッとなって文字に起こしてみた。

（会場：巻き起こる拍手の中、舞台袖から登場する鳥山）
（映像：ＸＩＩＩの文字）
はい、ファイナルファンタジーサーティーンプロジェクト、ディレクターの鳥山です。よろしくお願いします。
はい、ファイナルファンタジーの生誕２５周年に、新しいファイナルファンタジーの誕生を皆さんにお伝えできる
ことを誇りに思います。
今回私から皆さんに送り届ける新しいファイナルファンタジーは、もちろんサーティーンです。
１３番目のナンバリング作品に連なるまったく新しいタイトルになります。

（会場：用意された薔薇の花に歩み寄る鳥山）
新しいFF13のコンセプトを表現するために、ここに薔薇の花束を用意しました。
薔薇にはたくさんの意味が込められています。情熱、愛情、美しさ、貴方に尽くしますなんて意味もあるんですよ。
それから・・・秘密。シークレットの意味もあります。謎めいていますよね？
今回、みなさんにお伝えする新しいタイトルには、この薔薇の花のようにたくさんのコンセプトが詰まっています。

ですけれども、今回はその中からたった２つ・・・たった２つのコンセプトを記憶に留めていただければ十分です。
その１つ目のコンセプト・・・
（映像：ＬＩＧＨＴＮＩＮＧ　ＲＥＴＵＲＮＳの文字）
ライトニングリターンズ。私たちはこの新しいプロジェクトでライントニングを復活させます。

もちろん、ライトニングとは、もちろんあのライトニング様のことなんですけども。
英語でＬＩＧＨＴＮＩＮＧという言葉には雷の意味があります。そのほかにも、ヒラメキや冴えたアイディアなーんて意味も
あるんですよ。
ライトニング・・・ヒラメキの生まれる瞬間。とてもクールな響きですよね。
では、私たちが復活させたいライトニングとは、いったいどんな存在なのか。まずは、これまでのライトニングを
振り返りながら紹介していきたいと思います。

（映像：ライトニングの顔アップ）
ＦＦ13のライトニングです。当時、ライトニングはＦＦの主人公であることはもちろん、
スクウェアエニックスの顔であり、日本のゲームを代表するアイコンと言っても良い存在だったと思います。
（映像：ライトニングの戦闘シーン）
今回、復活させるライトニングとは、この時のムーブメント、そのものです。
もう一度ライトニングをすべてのゲームの象徴となる存在に復活させるのです。

当時作った大きなポスターが今でも私のブースの後ろに貼ってあります。
（映像：鳥山たちの開発室の映像）
ＦＦ１３の開発チームを見守り続けるライトニングです。
このポスターに書かれている言葉があります。それは、勇気です。
（映像：勇気と書かれたライトニングのポスター）

真実を追い求める勇気・・・ライトニングは13の中で運命に背く意志をつらぬき、勇気をもって戦い続けました。
僕らは誰も強いヒーローではありません。だからこそ強く生きる意志をもった人間に憧れ
ライトニングをかっこいいと感じるのです。

続いて、ＦＦ13-2（ファイナルファンタジーサーティーンツー）です。
13-2のライトニングは、人間を超えて神の領域へ近づいて行きました。
（映像：崖から落ちるライトニング）
ライトニングは女神を守る騎士となり、妹のセラたちの冒険を見守り続けていました。

そして、物語の最後・・・妹セラの思いを胸にとどめ、クリスタルとなりました。
（映像：羽が舞い散る中、指先からクリスタルに変化していくライトニング）
クリスタルは永遠の時の象徴です。ライトニングはクリスタルとなり、世界を見つめ続けています。
（映像：ライトニングが剣を振り上げると羽が舞い散る）

ダウンロードコンテンツ「ライトニング編」の終わりには、ライトニングがクリスタルから目覚め
見知らぬ世界で第一歩を踏み出しています。
（映像：羽が舞い散る中、玉座で脚を組むライトニング）
あの映像は、彼女の夢かもしれない。あるいは、現実の新しい世界での話なのかもしれない。それはわかりません。
だけど、確かに言えることがあります。ライトニングの胸には希望の光があったのです。
そして、その希望の光は、今ここに蘇ります。

今回、私たちが復活させるライトニングとは、この２作を超える更に強いライトニングです。
新たなライトニングの姿は、まだ秘密のベールに包んでおきます。
ですけども、キャラクターデザイナーの野村へ新しいライトニングをオーダーする時に伝えたことがあります。
ライトニングは今回最後の戦いに挑みます。自らの伝説の終わりに立ち向かいます。
彼女の持つ、究極の強さ。挑戦的な目ヂカラも復活させてくれ、と。

今回のプロジェクトでは、ライトニングであること。ライトニングを見せること。そこに徹底的にこだわっていきます。
例えば光、スピード、エレガント。彼女を象徴する言葉からイメージさせるアクション。プレイヤーの体験できる
アクションとして表現します。ライトニングならではの方法でキャラクターカスタマイズを実現します。
ライトニングであるがゆえに生まれるゲームプレイ・・・それが、ライトニングリターンズというコンセプトです。

さあ、ライトニングの最後の戦いが、今はじまります。そしてですね、もう１つ。２つ目のゲームコンセプトの
キーワードを紹介します。２つ目の大切なコンセプトです。
『ＷＯＲＬＤ　ＤＲＩＶＥＮ（ワールドドリブン）』これが、今作のもう１つのコンセプトです。
この言葉は全く新しい言葉です。ググっても出てこないと思います。
それでは、わかりやすく説明してみましょう。

（会場：地球儀らしきものを手に取る鳥山）
これはＦＦ13の世界、コクーンを模した「コクーン儀」です。この世界で暮らす住人となったことを想像してみてください。
あなたの暮らすコクーンは、その世界それ自体が動いています。
地球が自転するように、１日の時の流れが生まれます。そして、地球が太陽の周りを回るように
四季のうつろいがあるかもしれません。

この動きのある世界を体験すること、世界の動きの中で自らの物語を作っていくこと。
世界・・・ワールド・・・それ自体が動くことでプレイヤーのゲーム体験が大きく変化していく。
この新しいコンセプトを私たちは『ＷＯＲＬＤ　ＤＲＩＶＥＮ（ワールドドリブン）』と名付けました。
ワールドとはプレイヤーを取り巻く世界です。世界を取り巻く環境、生態系、エコロジー、そして
この世界に暮らす人々のことでもあります。

（会場：鳥山、コクーン儀を置く）
今作では、新しく４つの大陸もＷＯＲＬＤ　ＤＲＩＶＥＮで作り出します。
（映像：４つの大陸）
このコンセプトアートには豊かな自然に彩られた世界が描かれています。ですが、この世界には大きな危険が
迫っています。この世界は死に向かう終わりゆく世界です。
（映像：モノクロ化した４大陸画像にＴｈｅ　Ｌａｓｔ　１３Ｄａｙｓの文字）
世界の終りの１３日間を壮絶に描きだします。世界の終りとは、全ての人々の命の終りです。
ライトニングにとっても、死が常に意識される世界となります。

（映像：オアシスの集落）
これは、砂漠のオアシスに作られた集落のコンセプトアートです。この砂漠にも朝が来て夜が訪れます。
夕暮れ時には怪しい盗賊団が活動を始めます。世界に生きる人々の暮らしを徹底的に作りこんでいきます。
いとおしい、かけがえのない世界となります。

僕たちは終わりゆく世界を、限られた命の時間をライトニングとともに生きていきます。
世界に残された時間は少ないんです。その時間をどう使うか？残りの人生をどう生きていくのか？
そんな人生の哲学までライトニングといっしょに考えることができる。それが新しいゲーム体験、
ＷＯＲＬＤ　ＤＲＩＶＥＮというコンセプトです。

ここまで、ライトニングリターンズ、ＷＯＲＬＤ　ＤＲＩＶＥＮという２つのコンセプトをご紹介しました。
最初にたった２つのコンセプトと言いましたけれども、実はＷＯＲＬＤ　ＤＲＩＶＥＮというコンセプトには
隠された意味があります。

（映像：宇宙から見た青い惑星）
この惑星は現実世界の地球です。
（会場：いつの間にか地球儀を手に持つ鳥山）
ワールドという言葉には２つの意味があるんです。
（会場：コクーン儀に触る鳥山）
ゲームの中、ライトニングの暮らす新しい世界。

（会場：手に地球儀を持つ鳥山）
そして、私たちが暮らしているこの地球、現実世界。
そうです。ＷＯＲＬＤ　ＤＲＩＶＥＮには、私たちの現実世界とつながるという意味があります。
今作では、ゲームの中だけでＦＦを楽しむというプレイスタイルを変えていきます。

（映像：Ｆａｃｅ　ｂｏｏｋの文字）
例えばＦａｃｅｂｏｏｋ。現実世界の僕たちの時間にさまざまな要素を通じて、より楽しく長く遊べる仕組みを
導入します。好きな時間に好きなだけこの世界に触れてください。
ライトニング、そしてＦＦが好きな仲間たちといつでもつながってください。
この新しいゲーム体験を作るのは、僕達だけではありません。
13の新しいゲーム体験は、みなさんといっしょに作っていくのです。

その第一歩として公式のＷＥＢサイトとＦａｃｅｂｏｏｋのサイトをオープンしました。
これからさまざまな情報を更新していきますので、ぜひライトニングの新しい世界を
いっしょに楽しんでいきましょう。

3行でまとめてくれ

では、えー、本日最後になります。今作のタイトルを発表します。
（映像：ライトニングリターンズ）
ライトニングリターンズ　ファイナルファンタジーサーティーン。

（会場：巻き起こる拍手）
ライトニングをイメージして、新しいロゴデザインを力強く一新しています。
新しいＦＦ。完全新作のライトニングリターンズ。そしてサーティーンです。
１３ですから、２０１３年に発売します。
新しいライトニングと出会える日を楽しみにお待ちください。以上です。ありがとうございました。
（会場：巻き起こる拍手の中、舞台袖に去る鳥山）



おしまい